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経営

皆に愛された女性人事部長の死

2017.06.12

kato

10日の土曜日、昔の勤務先(GE日本法人)同僚だったある女性のお別れ会に行ってきました。彼女(今後Mさんとします)は私が部門長であった財務部門の担当人事でありいろいろお世話になりました。悪性の脳腫瘍になり約1年半の闘病生活の後、永眠されました。病名の申告後、交際されていた方とご結婚され、スライドショーで映し出されていた2人で病に対し手を取り合って闘っている姿が彼女らしく常に明るく前向きである一方、包帯姿が痛ましく会場の特に女性の涙を誘っていました。Mさんのご主人と勤務した5社と大学時代のゼミの友人が出席しておりました。一般の方々の外資系のイメージどおりふつう私生活の交流は日本企業に比べると密ではないのですが、Mさんの場合とにかくプライベートな付き合いが良くていろいろな部署の友人が多く、出席者の半分以上は自分の部署以外の方でした。

私のMさんに対する印象ですが、とにかくひたむきに仕事をされる方でした。彼女はほぼ私と同年代ですが外資系でその年代の女性幹部には割と「私はデキル女」オーラがある方が多かった印象が強いです。経歴もたいてい一流の日本の大学卒業後大企業に2~3年勤務後、アメリカで一流大学院で勉強して外資系に幹部候補として入社するといった感じです。優秀な女性を使いこなせる日本企業はほぼ皆無な年代で外資系企業に活躍の場を求めてやってきた方がほとんどで苦労されたと思います。人一倍アピールしなければという気負いがどこかあったのかもしれません。ところが彼女は誤解を恐れずに申し上げればそのようなオーラが全くなく、お別れ会で経歴をお聞きするまで彼女が米国の一流大学院を卒業してGEに入社された方だと存じ上げませんでした。私も当時は結構タフな付き合いにくい部門長だったと思いますが、Mさんは私の厳しい要求も笑顔で受け止め、結果がうまくいかなくても変な言い訳は一切せず、常に次の改善案を提案してとにかく前向きな方でした。また、 私も含めて外資系の幹部クラスはとにかく強い上昇志向を持った人間が多いのですが、彼女が上昇志向がなかったかどうかはわかりませんが、とにかく自然体で仕事に臨んでいて、それを前面に押し出して強く自分の実績をアピールするようなことは一切ありませんでした。そのような姿勢が「デキル女」オーラを感じなかった一つの要因ではなかったかと思われます。

ある方がスピーチでMさんは「自分にとって特か損かでなく、常に正しいか、正しくないかということで判断を行った」おっしゃられていました。外資系の場合やはり人間関係は日本企業に比べると確かに希薄ではあります。しかし、やはり人間が仕事を一緒にするというの点は全く違いはありません。突然の知らせでかつ転職も多く消息をつかむのも難しい中、60人以上の元同僚が集まるというのは皆に愛されていたということだと思います。愛されていた究極の理由は繰り返しになりますが「自分にとって特か損かでなく、常に正しいか、正しくないかということで判断を行った」ことでしょう。もう少し一般化すると経営者でも管理職、社員でもいわゆる「仕事人」として一番大切なことである「無私」であったことではないでしょうか?目先の損得に左右されず正しい道をいくということは「無私」であったと思うわけです。「無私」からでた言葉・行動は強く相手の心を打つのだと思われます。

私がMさんに最後にお会いしたのは新幹線の東京に向かう金曜日の最終列車でした。GEを退社後、出張帰りにトイレに向かう途中でお見かけしました。しかし、Mさんは爆睡中のようで声をかけられませんでした。多分ハードワークを続けれら、疲れていたのでしょう。それから2度とお目にかかれなかったのは残念でしたが、いろいろ大事なことを学ばせていただき、みんなに愛されていたMさんのご冥福を心からお祈りしたいと思います。

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