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ゴーンさんの税金問題を中小企業社長さん的に考えると

2018.11.28 カテゴリ: 個人所得税, 会計・税務


 

 

 

    1.マル査はなぜ入っていない?

 

 今回は小話です。この事件については寄稿なども頼まれたのですが、今ひとつ事実の把握もあいまいで錯綜しているのでお断りをしました。ここでのお話しも多少割り引いて聞いていただければ幸いです。私が把握している前提は有価証券報告書に約50億円程度報酬を過小記載したのが金融商品取引法違反に問われたということです。ただ、最初このニュースを聞いたときは所得税法違反、要するに脱税じゃないの?ということです。本当は50億多くもらっていたのに確定申告の時にきちんと申告していないのではないか?ということでした。

 さすが日産ですから報酬として会社が認識していたら源泉徴収もしているでしょうし、そうであればきちんと有価証券報告書に記載されているわけですからいわゆる正規のルートを通らないヤミ給与のようなモノだったのでしょうか?だったら脱税で金額的には動くのはマル査(国税局査察部)でしょう思うのですが、そんな気配はないのが不思議でした。

 

    2.そもそもゴーンさんは日本で税金払う必要あるの?

 

 そもそもゴーンさんは日本人ではないですし、最近は日産にもあまり顔を出さない、要するに日本に住所もない外国人だったということです。税務的に言うと非居住者ということです。本来非居住者は日本の税金の支払い義務は原則ないのですがゴーンさんは日産の役員なので日産(日本法人)からの役員報酬についてはすべて日本で税金を納める必要があります。それだったら脱税じゃない・・・と思ったのですが、新たな事実が浮かびました。

 この記載されていない50億の部分は退職した時に払われることになっていてまだ支払いは実際されていないということが以下のブログで述べられています。ストックオプションなどは行使して確定した際、給与として課税(税制適格SO除き)されますが、この例のように退職するまで自分が現金化できないとなると、おそらく担税力(きちんと税金を払えるお金があるか)がないですから申告納税はしなくてよいのではないかと想像されます

https://blogos.com/article/341037/

 

 

    3.海外の豪華社宅は

 

 中小企業のオーナー社長さんが軽井沢や那須に別荘をもって「社宅です!」といっても通常は通らず、賞与とみられて個人と会社でダブルパンチで税金を納めることになります。ただ、本当に社長、従業員が平等につかうことができれば別ですが。さて、ゴーンさんのブラジルやレバノンなどの豪華別荘は自分の家族しか使っていないようですから、中小企業の社長さんの社宅(という名の別荘)と取り扱いは一緒です。この部分は明らかにゴーンさんは自分の報酬として申告しないとまずいですが、これはオランダの子会社が扱っています。日本の役員としての便益ではないと考えると日本での納税義務はありません。・・というわけで日本での脱税というポイントでは責め手がないように感じます

 

    4.中小企業のオーナー社長とゴーンさん

 

 その他にも家族旅行の経費をつけたり、親族にコンサルタントと称して勝手に報酬払ったり中興の祖たるゴーンさんが晩節を汚してしまったのは事実で残念なことです。ただ、よく考えてみるとこれって成功した中小企業のオーナー社長さんが調子に乗ってやりがちなことです。スケールは大きいですが日産という超巨大企業からすると非常に小さな話です。要するに巨大グループのリーダーが調子にのった中小企業のオーナー社長さんみたいなことをやってしまいましたというお話しです。決してゴーンさんのやったことは褒められませんが、世の中にはよくあることで逮捕されるほど社会的に糾弾されることなのかは疑問ですね。 

 

 

 

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