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ゲノム創薬と医療費の増加

2015.08.27

 

遺伝子

日本は特定の遺伝子に作用するゲノム創薬の分野で欧米に後れをとっていましたが、今回武田薬品などが中心になって共同プロジェクトを立ち上げたようです。自分もかつてバイオベンチャーで経営陣に加わっていましたがこの点での日本の製薬会社の力の入れ方というのはあまり強くはなかった気がします。大きな点は遺伝情報(ゲノム)を解読する技術が進んで安価になったことがあるようです。かつてはヒトの遺伝子情報を読み取るには億円単位の費用がかかりました。

ゲノム創薬によって特に癌など遺伝子の作用による病気に関しては効き目が高くなります。さらにゲノム創薬の抗がん剤の良い点はがんを発生させる特定の遺伝子にだけ作用するので副作用が少ない点です。ただ、ある特定の遺伝子にだけ作用するのでそのがんの原因が違う遺伝子による場合は効かないので販売数は必然的に少なくなります。製薬会社の費用で一番大きいのは研究開発費でなんと売上げの20%近くを占めます。もし、研究開発費が他の薬品と一緒であれば当然薬価は高くなり将来の医療費の増加の可能性は高くなります。

研究開発費が高くなるのは臨床試験でかなりの人々を集めて治験をしなければならないところにあります。一つには治験の一層の効率化、場合によっては補助や税制優遇により対処する必要があるのかもしれません。個人一人一人にあったテーラーメイドな薬ができるのはうれしいのですが、その分薬価が高くなってしまうのは経済原則として当たり前と言いつつ皮肉なものです。

 

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