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家庭の社会経済的背景と子供の学力 -努力してもダメか?

2015.08.03

gakuryoku

特に目新しい話ではないのですがこうやってきっちりデータで見せられると淋しい気持ちになってしまうのが家庭の社会経済的背景(SES)と子供の学力の関係の話です。SESは両親の学歴と世帯の収入から割り出した指標でそれと文科省の学力調査正解率の相関関係を調べたものが公表されています。元データを見てみるとたとえば小学校の算数Bでは一番低いSESの層の平均正答率が47.7で最高層が70.3と驚くべき格差です。ただ、SESが高い層ほど学力が高いという話はある程度仕方がないとは思っていましいた。しかしもっと驚いたのは、SES最下層の子供が1日3時間勉強して獲得する学力の平均値はSES最上位層の全く勉強しない層の学力を下回っていることが統計的に優位だということです。平たくいうと「貧乏低学歴の両親の下での子供はいくら努力しても金持ち高学歴の両親の子供にかなわない」です。自分の感覚だと別に家庭がお金持ちでなくても努力すれば認められる社会だと思っていただけに悲しい気持ちになりました。

ただ、救いは学校によってはこのSESを超えた成果を上げている学校があるということです。つまり、学校の指導によってはSESによって想定される以上の学力を出しているところがあるということです。家庭学習のフォローや少人数指導などかなり学校が丁寧な指導を行っているといると学力は高まるようです。

また、低いSESの層が集まる学校の学力のばらつきは多いですが、高いSESの層が集まる層の学力のばらつきは低く見えました。低いSESの層が集まる学校の中にはいわゆる吹き溜まりのような超低学力の学校が少なからずあるようです。

日本も悪い意味でアメリカ化が進んできている気がします。以前自分がアメリカでリムジンを雇った際に運転手と話をしました。彼は中近東の国(どこか忘れました)からの移民でしたがニューヨーク近郊のホワイトプレインズ(日本人大企業の駐在員なども住む比較的高級住宅街のある市)に住んでいると言っていました。かなり、自分の年収的にはこのような街に住むのは大変なのだが自分と妻はほぼ無休に近く働き、子供をお金持ちの優秀な子が多いホワイトプレインズの公立学校に通わせているのだと語っていました(思わずチップも弾んでしまいこれも彼の戦術かもしれませんが・・・)。彼は子供が割と勉強ができいい大学に行けそうだと嬉しそうに語っていましたのでこれ自体はいい話だと思います。しかし、アメリカでは完全に住んでいるところで公立の学力差も絶望的に格差があり、格差の固定化が進んでいます。このように親が相当無理をしないと子供も這い上がれないわけです。

確かに日本の財政は苦しいとは思いますが、少人数学級やきめ細かい学習で子供をフォローしていただきたいとおもいます。このような分野は将来への投資ですから個人的には年金などよりも大切と思います。教員の方々からつまらない書類仕事や無駄な会議からは解放して子供の教育に実際にかける時間を増やしてあげてくださいと切に思います。

以下にデータがあります。ある程度わかっていたこととはいえデータで見ると結構衝撃的でした。

 

http://www.nier.go.jp/13chousakekkahoukoku/kannren_chousa/pdf/hogosha_summary.pdf#search=’%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%B5%8C%E6%B8%88%E7%9A%84%E8%83%8C%E6%99%AF’

 

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