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ハインリッヒの法則と医療事故

2015.07.15

医療事故

医療事故について新聞などに掲載される回数が多くなっている気がします。これは今まで隠蔽されていたものが明らかにされるようになったのか数自体が実際に増えているのかは私はわかりません。ただ、群馬大の腹腔鏡手術にあるように医師個人の責任のように語られるのは違和感を覚えます。医師の立場に立てば、非常にスキルが必要な難しい手術を激務の合間を縫って行って多くの患者の命を救っているのにその中で少しでも誤れば社会的・民事的に糾弾され、下手をすると刑事罰を科されるのでは気の毒でしょう(群馬大のケースはやや死亡数が多すぎるかもしれませんが)。

基本的には医師の独立性が重視されすぎて、下手をすると手術のプロセス自体ブラックボックス化していることでしょう。そして、人間はミスをするものだという発想がなく、ミスをすると、とかく個人の責任追及に走ってしまうところです。組織的対応というのは基本的に人間はミスをするものなので常にどうしたらミスを減らせるかを考えます。よくハインリッヒの法則(1つの事故の裏側には29の軽微な事故があり300の異常がある)がいわれますが、軽微な事故や異常な事態の段階で組織としてとらえ、対策を立てていたら事故の可能性は大幅に小さくなると思われます。医師にとっては自分の専門分野に他人がくちばしを突っ込むのは不愉快だと思いますがそれが組織というものです。ただ、目的は処罰や監視ではなく、プロセスの改善です。医療は人の命を救う尊い行為だとは思いますが、基本的にはさまざまなプロセスからなり、それ自体はブラックボックス化させずに常に検証改善されていかなければならないということだと思われます。

 

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