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時代錯誤な酒の安売り規制

2016.10.21

sakaya

財務省と国税庁は酒類の過度な安売りを防ぐために量販店などに罰則を設け、原価と販管費の合計額を下回る価格で販売を繰り返した場合、酒類販売の免許を取り消せるようにする方針を決めたようです。全国小売酒販組合中央会という町の酒屋さんによる業界団体があり自民党の「街の酒屋さんを守る国会議員の会」などが後押ししていると言われています。いつものパターンですが酒販組合は税理士開業は難しい酒税担当の税務職員の天下り先です。

不当廉売がなぜ問題かというと、他の事業者を淘汰して最終的には独占的または寡占的に市場を支配して最終的には高い値段を消費者に押し付けることです。つまり本来の最終的目的は消費者の保護であって、事業者の保護ではありません。最近は税理士の世界などでも顧問料の価格競争は激しく月額9800円なども誕生していて「街の税理士さん」はどんどんなくなっています。しかし、とにかく最低限の記帳と申告だけやってほしいニーズときちんと経営管理などまでやってほしいニーズに大きく分かれ価格競争は前者のセグメントに顕著です。街の酒屋さんでもたとえば地酒やワインにユニークな銘柄をそろえ丁寧に説明してくださる先などは私は個人的に重宝しています。こういった地道な企業努力をしている「街の酒屋さん」は是非我々も応援していきたいと思います。一方、冷たいようですが品ぞろえも今一つでまともに銘柄の説明もできないようなやる気のない小売店はある程度淘汰されても仕方のないことです。

また、「原価と販管費の合計額を下回る価格」とありますが、原価はわかるとしても販管費は個別の商品ごとにはわかりません。たとえば店員の人件費を商品の売上げごとに配賦するのでしょうか?ただ、大手のビールなどは銘柄の説明は不要ですが、クラフトビールなどは説明が必要で人件費はかかっているかもしれません。このあたりの配賦の資料の整備・保管などは非常に煩雑で量販店に対する嫌がらせでしょう。量販店の安売りの原資はリベートでありそれは会計処理として原価から控除しますから、この規制で「原価とはリベート控除前である」などと変な計算を要求されない限り、「原価と販管費の合計額を下回る価格」で販売している可能性は低いと思います。ただし、実際にはこっそりそのような条項を難解な酒税法の条文や下手をすると法令解釈通達などに紛れ込ませるのは官僚の得意技なので注視していきたいと思われます。

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