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塀のない刑務所と脱走囚

2018.05.02 カテゴリ: 働き方

 

 昨日松山市内の「塀のない刑務所」を脱走した平尾容疑者がようやく広島市内で発見され逮捕されました。あまり感心してはいけないと思いますが、ある意味松山から広島まで車を盗んだり、尾道の向島から泳いで対岸に渡ったりと、結構サバイバル能力にたけている気がします。この能力を社会でよい方向に生かせればと残念に思うわけです。

 実は「塀のない刑務所」ということを聞くのは初めてでしたので少しネットで検索してみました。少し驚いたのは実はこの刑務所での逃亡は初めてではなく17件20人が開設以来逃亡しているということです。ここに入所すると半分の刑期で済む、面会は1時間以上で比較的自由、週末はレクレーションもありといったところで脱走するのは非常に不合理な気がします。

 ただし、平尾容疑者が語っていたように人間関係は大変だと様々な記事では書かれていました。軍隊な並みの厳しい規律で、仕事でのちょっとしたミスも厳しく攻め立てられ、しごきもあったとのことです。法務省矯正局のデータによれば一般の再犯率は41.4%なのに対して、この刑務所の出所者は6.9%と非常に低く、この刑務所の仕組みは非常に評価しています。ただ、この点はそもそも統計を使うにあたってのバイアスがかかっています。再犯率の母集団は全受刑者(交通犯除く)ですがこの刑務所の母集団は初犯の模範囚です。本来は初犯の模範囚の再犯率と比べないとこの刑務所の有用性は評価できません。

 「刑務所に入るような人間だからしごいて根性を叩き直す必要がある」という発想がおそらくこの「塀のない刑務所」にはあるのだと思われます。軍隊的指導の是非というのは少し検討の余地があると思います。しごけば矯正するという発想が正しいのか現場感のない私にはわかりかねますが受刑者も同じ大人の人間と考えればかなり否定的です。また、そもそも普通の人でもブラック企業の軍隊的研修から逃亡する人がいるのですから受刑者も軍隊的指導をしていれば逃亡は想定内と思われます。そのあたり「逃亡はあるもの」と考えて体制は作っておくべきなのだと思います。

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