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会計

舛添氏の政治資金使途の問題と政治資金監査人の責任

2016.06.16

masuzoe

舛添氏が辞任しました。その中で政治資金を私用流用した疑いが一つの要素になっていると思います。しかし、不正会計が起こると監査法人がなぜ見逃したのか大きく話題になりますが、政治資金監査人の責任を問う声は聞こえててきません。実は国会議員が関係する政治団体に関しては登録政治資金監査人による政治資金監査が義務付けられています。登録政治資金監査人は税理士、公認会計士、弁護士で一定の研修を受けて登録をした者ということになっています。なぜ政治資金監査人は私的流用の責任を負わないのだろうかと当初不思議に思いました。

政治資金監査は同法19条第2項の1号から4号までの業務を行うことになっています。この内容を一言でいうと、政治資金の報告書はきちんとした領収書や請求書に基づいて作成された会計帳簿にしたがって作られていることを監査するものです。総務省発行の政治資金監査マニュアルにも明記されていますが「政治活動の自由を尊重することが求められるものであり、政治資金の使途の妥当性を評価するものではない」と明記されています。つまり家族旅行を政治資金から支出してもきちんと領収書が「XX政治団体」名で作成されている限り監査上は問題にならないわけです。したがって現状の法律に基づく限り政治資金監査人の責任はないと言ってよいでしょう。

一方で一般の個人事業主は所得税法45条で家事消費(簡単にいうと事業とは関係ない私的な費用)は経費として認められないと明記されています。そして、所得税施行令96条で事業の経費と交っている場合はきちんと区分しなさいと明記されています。一般の個人事業者でもやっていることなので(結構いい加減な人も少なからずいますが・・・)あまりにひどいものは税理士が止めさせますし、税務署が目を光らせています。政治活動の自由は大切ですが私的な費用と混同されがちなものについては一定の説明責任があり、その私的費用との区分及びその説明の妥当性については監査の対象にしても良いのではないでしょうか?実務的には「説明の妥当性」を判断するのは難しい面もありますが、所得税法とある程度平仄を合わせれば(借用概念までいくかは法律の専門家に任せたいですが)、家族旅行のついでに1回会議をしただけで全額政治資金支出するなどの極端な例は防げると思われます。

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