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会計

東芝のウェスチングハウス減損問題は解決したのか?

2016.05.06

室町

GW前でごたごたしていてあまり内容を見ていなかったのですが、ふと東芝のプレスリリース原文を見直してみました。新聞等で東芝の子会社ウェスチングハウス(WEC)に対するのれんに関して2600億の減損損失を認識すると出ましたが、「ようやく膿を出し切ってよかったね」と感じていました。

もともと昨年の段階で減損を認識しない理由をざっくりとまとめると、WECだけでなく原子力事業といった「大きなくくり」で見て全体で価値は減損していないのでWEC個別では減損を認識しても全体では減損しないというロジックでした。これ自体も「大きなくくり」のくくり方を2014年に変更したような記述もあり、減損逃れではないかと話題になっていました。

今回の減損もプレスリリースを読むと原子力事業の事業性は以前と変化がなく、東芝の資金コストの上昇が減損の兆候だとしています。減損テストで減損が生じたのもWECの「無形固定資産価値が増大したためにのれんが相対的に減少した」という一般の人にはほとんど意味不明な理由です。会計的なテクニカルな話ではなく多少乱暴目に説明すると、のれんは(買収価額 -資産負債の時価)ですので引く額(資産の時価)が上昇したので暖簾が減少したという説明になります。数字が全く出されていないので妥当性はほとんど判断できません。

あくまで想像ですが、経営陣としてもこの際WECの膿は出し切りたいが、いったん減損逃れの説明をしてしまったので、今回の減損はかえって整合性が取れる説明ができなくなったということではないでしょうか?しかし、会計上はともかく経営上は正しい選択だと思います。私も会社の経営陣だった際、いったん変な説明を表に出してしまい、後々整合性を保つために苦しむということは経験があります。今回は「武士の情け」という感じで大きな突込みは誰も挙げなかったかもしれません。

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