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会計

今一つ不思議だったシャープの買収

2016.03.31

液晶

今朝の新聞で鴻海のシャープ買収が決定しました。新聞に載っている交渉経緯しか知らないので何とも言えませんが読む限り、シャープ首脳部は鴻海の郭董事長が買収をやめたり、買収価額を引き下げたらどうしようとずいぶん翻弄されたように書いてあります。

通常ですと優先交渉権を得て破談になった場合にペナルティを払うのは鴻海であり、シャープは悠然と待っていればよいだけです。偶発債務の問題であってもデューデリするのはプロですからそれに気づかないのは相手の責任のはずです。私も買収を受ける側に回った際(全然スケールは小さいですが)似たようなことがありました。被買収側は不利な情報を隠蔽することは厳禁(なぜならばのちに損害賠償や買戻し条項がついていることがあるので)ですが、積極的に説明する義務まではありません。ほめられたことではないですが、たとえば倒産の危機に瀕している時など救済の場合は背に腹はかえられません。自分のケースの場合不利な情報の資料はきちんと出しましたが相手から説明を求められた部分に限ってしか説明しませんでした。そこに不利な情報を隠す意図があったかと追及されると微妙な感じではあります。当然後に相手側からクレームがきましたが、資料の提出(提出リストは作成して相手側の受領サインもらっている)リスト、説明した記録などを見せましたので先方はあきらめました。M&Aはプロ同士の世界ですから極端な話「リスクに気づかない方が悪い」です。これは中小企業同士の場合も当てはまるので相手は信用しない前提で冷徹に査定は行う必要があります。

おそらく偶発債務の問題にしても第一ラウンドで相手側にきちんと見せていればシャープも強気に出れたはずです。おそらく鴻海側に要求された情報を事前に提供していなかった弱みがあったとしか考えられません。そうだとすると経営陣やアドバイザリーチームがプロとは思えない非常に稚拙な対応だったのではないかと推測されます。一方こういった弱みにきっちり付け込んでくる鴻海は逆にさすがと言えましょう。なんとなく日本人としては電機業界を代表する一流企業の買収としては情けない結末に寂しさをおぼえました。

 

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