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会計

全自動車ETC化で3000億円減

2015.07.13

ETC

以下の産経新聞の記事を参照していただければよいかと思われますが、要するにETCではない現金専用レーンを廃止すれば3000億円の節約ができるのでETCではない車の料金を値上げする方向というのが国土交通省の狙いと思われます。私は、その方向性にはおおむね賛同するのですがその根拠としての数字の使い方があまり正確でない気がして、あまりいい気分がしません。

今高速道路でまだ4割が現金レーンだそうですが、それがなくなれば現金を扱う機器の設置費がなくなり建設費が1,700億円程度安くなり、今現金回収にかかっている人件費786億円がある程度削減されるようです。不思議なのは現金回収していた人々を全員解雇しても足し算で2500億円(1700+786)に届きません。また、現金回収の機器はもう設置してしまってその設置費用は負担が終わっています。会計上の概念ですと埋没原価(サンクコスト)です。したがって、ETC機器に交換しても削減ではなくETC機器の設置費が新たに加わるだけです。好意に解釈すると現金回収の機器が老朽化して交換するのでしたら確かにETC機器のほうが現金回収の機器よりも安くて良いかもしれません。

要するに単純に読むと「現金回収窓口をなくしてETCにすると3000億円削減できる」だから「現金車を値上げしよう」です。実際には3000億円削減のためには現金機器の老朽化の交換にともなうある程度長い期間が必要です。なんとなく「3000円削減」が正確な数字の裏付けもないまま独り歩きして、現金車の値上げやまだ使える現金回収の窓口を廃止してETCへの転換に図るのでしたら邪な数字の使い方と思われます。よく役所が行う常とう手段ですよね。

単なる利用者の視点でしたらETC窓口が増えたほうが有り難いですし、自分もETCしか利用しないので現金車が値上げになっても自分の懐は痛みませんから賛成なわけですが・・・・

 

全自動車ETC化で人件費など3000億円減 国交省、不公平感解消へ試算

産経新聞

 高速道路を通行するすべての自動車が自動料金収受システム(ETC)を搭載した場合、現金専用レーンの建設費や人件費などのコストを3千億円前後削減できるとの試算を、国土交通省がまとめたことが11日、分かった。国交省は来年度にも首都圏の高速道路で、ETCを搭載しない「現金車」を対象に通行料金を値上げする方向で検討中で、将来的には搭載の義務化も視野に入れている。わずか1割の現金車がもたらす「不公平感」を数値化することで、そうした施策への理解を得たい考えだ。
試算は東日本、中日本、西日本、本州四国連絡、首都、阪神の6つの高速道路について行った。6高速の料金所には計6937本のレーンがあるが、このうち4割近く(2560本)を占める現金車専用レーンがなくなった場合、現金を扱う機器の設置費などがなくなり、レーンの建設費は4320億円から4割減の2750億円にまで下がることが判明した。
また、現金車に対応するための人件費は昨年度、計786億円に上った。現金車がなくなればこの人件費も数百億円程度削減される見通しで、レーン建設費と合わせて3千億円前後のコスト削減効果が見込まれる計算だ。
現在、高速道路を利用する車の9割がETCを搭載しているものの、残り1割の現金車にはETC車の5倍ものコストがかかっている。国交省は「今回の試算が、現金車が負担すべきコストまでETC車が負担している現状の理解の一助になれば」(道路局)と話している。

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