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税務

セルフメディケーション税制 -小出しの優遇税制はやめよう!

2016.11.24

セルフメディケーション

平成29年からスイッチOTC医薬品(要指導医薬品及び一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品)を購入した際に、その購入費用について所得控除を受けることができるようになります。1万2千円以上のスイッチOTC医薬品を購入すれば「1万2千円」を超えた部分につき所得控除(所得から差し引いて税金を計算)ができるというものです。私見を述べるとかなり暇な人か節税マニア以外はまずやらないと思われる税制です。

1としては医療費控除との併用はできず、どちらか選ばねばならない点です。病気がちで医療費がかさむ方は医療費控除の方を選ぶと考えられます。2つめとしては確定申告が必要でかつスイッチOTCである印が明記されたレシートを集めておかなければならない点です。一般の消費者はどの薬がスイッチOTCかわからず、一応業界団体の申し合わせでパッケージ等にその旨の記載がされるということですが多分わかりにくいと思います。おそらく大手ドラッグストアなどはレジ対応すると思いますが中小薬局はレジ対応してくれるのかいまひとつわかりません。3つ目としては上限が年間8万8千円までで打ち切りな点です。したがって節約できる税金は多くて数万のレベルです。

おそらく健康保険で1~3割負担ですむ医療用医薬品を購入するために医療機関に通う人が多いので、この税制によってセルフメディケーションを厚労省は推進したいのだと思われます。セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と世界保健機関(WHO)は定義していますが、軽度な病気は医療機関にかからずに自分で薬を買い、すこしでも健康保険の財政を改善したいということなのでしょう。セルフメディケーションの推進という厚労省のビジョンは素晴らしいと思うのですが、手段がこのような小出しのものでは税務当局、製薬会社、ドラッグストアのコストがかかる割にほぼ効果が低い気がします。税制においてこのような税理士も覚えきれないような小出しの優遇策はもう止めるべきだと思うのです。

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