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税務

海外に家族がいると大変かもしれない年末調整

2016.11.16

外国

そろそろ年末調整の説明会が開かれるようになり、今年の目玉としてはマイナンバーの導入が挙げられるでしょう。あとで従業員等に交付する源泉徴収票にマイナンバーが記載されないようになったりバタバタ状態で不安は残ります。関連省庁を批判するのは簡単ですが、マイナンバーについてはもれた場合の被害が予測不能でベンチャー的な「走りながら直していく」のようなアプローチはできないので現場は大変だと少し同情します。

さてこのような経緯の中こっそり導入されたのが「国外居住家族に係る扶養控除等の適用について」です。ざっくりいうと金銭的援助をしている親族(親、子供、兄弟その他親戚)で扶養控除を取るためには源泉徴収義務者(普通は会社等)に対して様々な資料を提出(または掲示)しなければならないという規定です。大きく分けると親族関係を証明する親族関係書類と送金関係書類です。親族関係書類は戸籍等親族関係を証明するもの送金関係は海外送金の控えやクレジットカードの支払い明細などがあたります。わかりやすい例は日本人でお子さんが海外留学強いるケースなどがあります。私の周りでも子供が海外の全寮制の高校や大学・大学院に行っているケースはざらにあるのでこのような書類を集める企業の人事などは非常に大変だと思います。

もっと大変なのは日本で働く外国人で本国に仕送りなどをしていると海外からこのような親族関係を証明する書類を取り寄せ翻訳しなければなりません。このような面倒な制度が導入された背景として想像するに外国人労働者の増加があるようです。外国人の間で、扶養控除として多数の本国の親族名を記載し、ほぼ所得をゼロにするという手法が非常に流行したということが原因ではないかと言われています。したがって、海外送金の控えは「扶養対象親族ごとに必要」になりました。

もし、多数の架空扶養親族を記入して税負担を逃れる動きを止めるためというのが目的であれば本来たとえば「3人以上の非居住扶養親族がいる場合」など限定して運用すべきではないでしょうか?親族関係書類についても扶養控除等申告書にマイナンバーを記載するのであれば本当は日本国民については親族関係が判明するものが多数と思われます。こういった利便性が少しでも増えないとマイナンバーの導入の意味が国民にとってはありません。いつも思うのですが役所は効果と効率性の観点が非常に薄い気がして、このような施策の導入はその一端と言えると思われます。

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