保育園もつらいよ!

hoku

保育の人材不足解消のため保育補助を拡充するようです。簡単にいうといままでは研修をうけた「子育て支援員」だけが補助金の対象になっていますが、それ以外の人も補助金の対象にしようというものです。保育士の資格は持っていませんが働きながら資格を取得しようという人に関してフルタイムで雇用した場合、貸付金という形をとりますが3年以内に保育士になれば返済が免除されるという形になります。

保育園では保育士の資格をもっていない人を補助として雇っているケースが多いです。国の保育士の設置基準は0歳児で3人に保育士1人、1~2歳児で6人に一人、3歳児で20人に一人となっています。保育問題は関心を持っていて地元で社会福祉法人である保育園の監事をやらせていただいています。その保育園にたまに伺わせていただいておりますが現実的に2歳児あたりからはかなり動きが活発になってきてこの人数ではとても見きれないことは明らかです。そういった意味で補助員は必須でしょう。ただ、こういったことで待機児童問題は解決するのでしょうか?

公営や社会福祉法人の保育園は税金や補助金(つまりこれも税金)で実質賄われています。社会福祉法人の場合よく言えば行政側はかなり厳しく査定して余剰が出ないように補助金が支給されます。そのため、保育園側もほぼ定員に対し100%近くでないと経営が成り立たないような状況になっています。私のいる練馬区の場合0~2歳児は確かに待機児童問題が生じていますが3歳児以降の場合幼稚園との競争が生じ定員割れが生じることもあり、少しでも定員割れが生じると経営に打撃となります。

つまり補助金で運営で余剰が出ない形でした支給されませんから設備は老朽化していきます。保育士不足もありますが、定員割れを起こすと経営が厳しくなりますから積極的に既存の保育園も設備の拡充をして定員を増やそうという誘因はほとんど働きません。ここにも待機児童が増える理由があるわけです。地方自治体も新しいハコモノを建てることは割と熱心なのですが既存の保育園をどう生かすかということについては温度が低い感は強いです。少子化はある程度は避けられない問題なので新しいハコモノを作っても近い将来、今の小中学校のように廃校になる可能性は大でこれは無駄になるのではないかと不安です。当然預ける保育園がなくて困っている人々の立場に立つことも大切なのですが、保育園の側の将来経営の視点でもみていく事も必要なのはないでしょうか?

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