五輪会場の費用はなぜ増える?

uminomori

東京五輪の会場の費用の件が随分新聞やテレビをにぎわしています。特に話題になっているのが海の森水上競技場で整備費が当初69億が一時1038億まで膨らみ現在も削減して491億円かかるとしています。要するにどんどん費用が膨張しているので新聞やテレビなどのマスコミで大騒ぎになっています。確かに山奥など自然が絡むものであれば想定外の難工事となって費用がかさみということはあるのでしょうが、基本的には人工物なのでそんなに費用が変わることはありません。大きなプロジェクトで民間であれば予算より数パーセントオーバーしただけでも疎明資料で普通は大わらわです。

すごく不思議なのですが、とりあえず私が新聞やネットなどで調べたところ(調査不足かも知れませんが)もともとの試算がずさん、現在の予測値もずさんという印象を受けるだけで具体的にどうしてこのようにコロコロ数字が変わるのか実態が見えてきません。私は建設試算の専門家ではないのですが、たいていまともな予算は「項目ごとの掛け算+足し算」でできています。すごくざっくり説明すると、材料費(単価x使用量)+人件費(単価 ⅹ人数 x日数)+間接費(単価 x量)で項目ごとに書き出されています。したがって、普通予算よりも膨れ上がればどの項目がどういった理由でいくらか(たとえば材料単価が上がった影響がXX円など)が明確です。民間での大きなプロジェクトであればフェーズごとに予測値を報告して特に大きくオーバーするようであれば項目ごとに原因を調べて代替案の提出がふつう求められます。この問題で非常に腹立たしのは高いと騒ぎ立てるだけで実態が全く見えないことです。勝手な想像ですがきちんとした予算の計上と予測値の作成がされていないのではないかと思っています。都の財政規模と人材レベルを考えれば本当に不思議でこのあたりの解明も是非してほしいものです。まともな財務管理ができないと大混乱になり企業ならば倒産してしまう好例をこの五輪会場の例は表していると言えるかもしれません。それこそ公認会計士や財務の専門家などをいれて徹底的に見直せばいいと思うのですが・・・せいぜい費用はざっくり一日15万 x20人 x60日 =1億8千万程度で終わります(これもずさんな見積もりとおしかりを受けるかもしれませんが・・・)。

余談ですが、私は高校時代ボート部でしたので土日の社会人、大学、高校などが入り乱れ、かつボートレースで一部閉鎖もされてしまうこともある戸田ボートレース場を見ると個人的感情としては東京近郊にボートレース場は作ってほしいと願っています。ただ、500億近くも建設費をかけるべきものかというとさすが優先順位としては低いと思います。

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