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会計・税務

ポイント制度やスタンプカードはこれからどうなる

2018.07.11

新しい収益基準
 上場しているような大企業を除けばあまり会計基準の変更は中小企業には関係のないことがほとんどです。ただし、今回の新しい収益基準(売上の計上の考え方が変わります)は少し中小企業の税務処理にも影響を及ぼしそうです。上場企業への強制適用は平成33年4月1日決算開始企業からですが、任意開始は平成30年4月1日開始からです。このブログは専門家向けではないのですご~く乱暴に新しい収益基準をいうとこんな感じです。

 売上を上げるというのはあなたがお客様に何かしてあげて(これを履行義務とか呼んでいますが・・)お金とかをもらうことなので、「何かしてあげた」時にもらう(もらった)お金を割り振ってねということです。ここら辺が今まであいまいだったので厳密にやりましょうということです。

わかったようなわかってないような話なのでちょっと例を挙げます

新しい収益基準の例

 機械を販売して据え付けをしてあげるようなケースがあります。据え付けは素人のお客様ではできなくてあなたの会社でしか据え付けができないようなものです。今までは、真面目な会社は据え付けが終了したところで売上計上、少し真面目な会社は例えば90%を出荷時点で売上で10%を据え付け終了時に計上、普通の会社は出荷したところで収益計上していました。新しい基準だと「何かしてあげること」(履行義務)が終わっていないですから出荷の際には売上は計上できず据え付けが終了したところで売上計上です。ただ、ここまできっちりやるのは上場企業の話ではあると思いますが、中小企業も当然こういった基準適用してもかまいません。ではポイントやスタンプカード見ていきましょう

 

ポイントとスタンプカード

 皆さんの会社でもお客様に100円購入につき1ポイントつけたり、ラーメン屋などやっていればでスタンプカード作って、3つたまると味玉無料とかあるかと思います。例えばお客様が10000円のものを購入したとすると、あなたの会社は100ポイント(1ポイント1円なので100円分)お客様にあげることになります。あなたの会社の商品を買ったことにより重要な権利(100円分のポイント)をお客様にあげているので「なにかしてあげること」(履行義務)があるわけです。お客様にとって買った商品の利用と将来のポイントは全く別物なので分けて売上計上するということですが要するに商品を売った時は9900円(100円割引)として処理して、残りの100円はお客様が次回このポイントを使ったときに売上げ計上してねということです。

 これは上場企業は強制ですがその他の中小企業は任意です。ただ、ポイント分割り引くのは以前は税務署はノーでしたが、今回は収益基準の変更なので税務署もオーケーになりました。ただし、いくつか税務署はいくつか条件つけました。スタンプカードのようなある程度貯めないと権利が行使できないもの(スタンプ一個だと何ももらえないもの)は税務上は割引のように処理するのはダメです。要するに最低単位(1ポイント)でも使えるものでないとダメということです。確かにポイント貯めるの忘れたラーメン屋さんのポイントカードたまに発見することあります。使われない事も多いのでそれは仕方ないかもです。

 新しい収益基準、日本語は国際会計基準の英語を直訳的に持ってきているので非常にわかりにくいです。上場していない企業はふつう関係ないのですが今回ばかりは関係する会社もあるかもしれませんので気になる方は顧問税理士などに聞いて見たほうが良いかもしれませんね(会計オタクでない限り自分で読むのは止めた方がいいです)。

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源泉徴収の支払の時期がやってきました。

2018.07.04

 

 梅雨が明け暑い日々が続きやや寝不足と夏バテ気味な日々が続きます。皆さまいかがお過ごしでしょうか?さて、今月比較的規模の小さな企業などを経営されている方々は源泉徴収の納付の時期がやってきました。本来給与や顧問税理士などの報酬から源泉所得税を差し引いて支払い、翌月の10日までに支払いをしなければなりませんが、従業員10人未満の事業者については納期の特例の申請を提出すれば7月10日と1月20日の2回支払えばよく、今月の10日がその日にあたります。

 個人事業主は源泉徴収して納税する必要がないのかというのそのようなことはないですが、フリーランスのように一人で事業をやっている方(言い換えると従業員、アルバイト等を雇っていない方)は免除されています。

 税務調査などで源泉徴収漏れを指摘されると納税額の10%の不納付加算税と年3%弱の利子税(3か月以降は年9%弱)がかかりますが、税額5万円未満は(不納付加算税5000円未満)不納付加算税が免除されます。ちなみに不納付加算税については自分で気づいて自主的に納付した場合は5%に負けてくれますし、過去1年間に納付遅れがなくかつ期限より1か月以内であれば不納付加算税もかかりません。別に遅れることを推奨はしませんが、たとえ10日に遅れても速やかに支払えば特にペナルティもなく済むので、どうせ遅れたので税務署から言われるまで黙っておこうなどとはしないでさっさと納付漏れに気づいたら納付したほうがよいと思います。

 いくつかややこしいことがこの納期の特例にはあり、給与、士業の報酬、経営コンサルについては問題がないのですが、講演・セミナーやデザイン料など定期的な支払ではないものについては毎月支払わなければいけません。また納期の特例の適用は出した月の翌月からなので本来は提出した月の源泉徴収は翌月納めなければなりません。実はこの納期の特例はかえって面倒な気がします。

 そもそもなぜこのような特例があるのかというと、中小企業者の事務手続きの軽減と資金繰りの緩和が狙いらしいです。しかし、そもそもあくまで預かったお金ですから、それを自己の資金繰りに使うというのはどんぶり勘定を助長するようなものです。かつ事務の軽減をというならばもう少し電子納税を簡易にして振込用紙で窓口で払うといった前時代的な方法を改めていただいたほうがよほど中小企業のためになと私は思います。

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1人社長の給料の決め方

2018.06.27

 

 世の中には一人社長、または実質的に一人社長の方多くいらっしゃるかと思います。従業員が多数いらっしゃる場合は社長だけがっぽりとって従業員は雀の涙ほど・・・というわけにはいかないのでバランスも考えねばなりませんが、一方、一人社長であれば期首であれば気楽に報酬決められそうです。よく、いろいろな方から社長の報酬はどのくらいにすればよいかと聞かれるのですが、原則は「必要額」にしてくださいとお答えしています。

 よく会社が儲かっていれば社長の報酬上げれば節税になると思っている方がいいらっしゃいます。中小企業は法人所得800万までは税率19%ですので明らかに節税になるのは税率10%が適用される年額報酬500万弱までです(ただし、所得控除額によります)。加えて健康保険料が約11.5%がほぼ給与の額に対してかかってくる(ただし健康保険は所得控除と経費になる)ので、実は手元に残るお金ということではあまり変わらないか逆に減るケースの方が多いです。。

 法人成りすると税金的にメリットなのは、同じ所得500万でも個人事業主は500万に対し税率がかかりますが、法人は500万を社長の給与にしてしまえば給与控除として144万円差し引けますから住民税と合わせて40万程度税金が安くなることです。ただし、この給与所得控除は30年税制改正で所得850万円で頭打ちになりまます。加えて、ざっくり報酬1200万以上から(所得控除額によります)税率は住民税と合わせて43%、ここに社会保険料が約11.5%ですから半分も手元に残りません。単なる損得からいうと損です。ただし、一方法人で内部留保が増えてくると相続や会社をたたむときにまた税金で頭を悩ませることになります。

 したがって、結論的には必要額を給与にして、必要に応じて共済や保険などで退職対策をするというのが王道になると思われます。税理士的にはある程度このあたりは自然体で事業に集中していただき、退職などの対策は税理士にきちんと相談してくださいと言えるかもしれません。

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粛々と進む免税事業者外しと益税撤廃

2018.06.20

 

 国税庁から「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」が公表されました。簡単に言って何が始まるのかというと平成35年10月1日から「適格請求書保存方式」いわゆる「インボイス制度」が始まるのでその取扱いについてのQ&Aです。70頁にもわたるので後程じっくり目を通したいとは思います。

 さてこのインボイス制度どういう制度かというと、普通事業者は売上等で受け取った消費税から仕入等で支払った消費税を差し引いて差額を消費税として納税します。これを「仕入税額控除」というのですが、仕入税額控除は登録された「適格請求書発行事業者」の発行した「適格請求書」でなければできないという制度です。「適格請求書発行事業者」には免税事業者、いわゆる売上1000万円以下で消費税を払っていない方々、はなれません。したがって、おそらく免税事業者は取引から外されるか、消費税を請求しないように要求されるかどちらかと思われます。もし、免税事業者が「適格請求書発行事業者」になりたい場合は、課税事業者を選択しなければなりません。

 まとめると、免税事業者は取引相手が一般消費者でない限りは(消費者自体は消費税の納税はしませんので)取引から外される、または免税事業者であることを止めて課税事業者を選択しなくてはなりません。ただし、経過措置があり3年間は相手が免税事業者であっても80%は仕入税額控除ができ、その後3年間は50%は仕入税額控除ができます。しかし、いちいちこのような面倒なことが相手先が好むとは思われませんので現実的にはこのような経過措置は実務としては行われないと予想しています。加えて、この制度の導入で簡易課税制度、いわゆる売上の一定割合のみ仕入とみなして納税する方法も廃止されます。

 以上より消費税益税問題、事業者はもらった消費税と払った消費税の差額を納税しなくてはならないのですが、その差額部分が益税として手元に残っている問題は解消します。財務省は食料品軽減税率で譲ったようですが、ここで悲願のインボイス方式導入を達成して長い目で見れば元を取った感は強いです。あれほど騒がれた消費税増税ですが、おそらく対象事業者はこのインボイス制度の方がインパクトは強いと思われます。ただし、私も事業者で実は益税を享受してきた身ではありますが、これは仕方のないことだと思っています。ただ、今後政治の巻き返しはあるかもしれないですね。

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民泊の申告はどうするか?

2018.06.13

 

 

6月15日から新民泊法は施行されますが、都道府県への届け出や営業年間180日など規制がかかります。Air B&Bが届出が確認できない案件についてキャンセルして泊まり先がない旅行者が出たり、人気のある民泊先が止めたりなど副作用は出ているようです。確かに野放図にマンションなどで民泊を行い近隣の迷惑になっているようなケースもあるかとは思いますが、どちらかというと既得権益(旅館・ホテル)のまたお役所が民間の創意工夫をつぶしたという側面が多いのではないかと感じます。

 国税庁はタックスアンサー(https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/1906.htm)で民泊は雑所得と答えています。いわゆるサラリーマンの雑所得だと所得(売上から経費をひいたもの)が20万円以下であれば申告しなくていいのでついつい申告しない方多いのではないかと思います。どうせばれないから・・・ということを考えられる方はいるかとは思いますが、今回届出をしているということで税務署は都道府県に民泊をやっている方の情報提供を求めることができるようになります。基本的には所得はどうせ20万以下のはずと高をくくって何もしないのではなく、きちんと売上と経費の記録(領収書)などは残しておいてきちんと税務署からお問い合わせがあった際は対応できるようにしておくことが肝要かと思います。

 そこまで極端なことは税務署がやらないと思いますが、きちんと書類を残しておかなければ税務署は推計課税できますから極端な話180日分までの売上を元に税金を計算することも考えられます。ある程度投資をして民泊業をやっているならば開業届を出してサラリーマンでも事業として行うことも検討したほうが良いかもしれません。初年度などはいろいろと赤字などが出ることがありますが、事業所得の場合、給与所得など他の所得と損益通算できます(つまり赤字部分の還付ができる)し、青色申告をすれば10万円または65万円の所得控除が受けられます。面倒な届出までやっているのですから税務署側もそれは「事業レベルではない」とは言いずらいとは思います。規模感など勘案して細々黒字なので雑所得という選択もありかとは思いますが、そのあたりは検討の余地ありと思います。

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社長の報酬上げて負担は減るか?

2018.05.23

 

みなさん、消費税の増税には非常に敏感に反応し、節税などにも励む方は多くいらっしゃいます。また、社長様などから法人税が高すぎるので報酬を上げて法人税負担を減らすことを相談されます。私は社長はきちんと働きに見合った報酬をとるという意味では報酬をあげることには賛成です。

 また当然社長の報酬は手続きに従ってきちんと行えば経費になるので法人税は減ります。ただし、住民税を考慮すると所得330万円以上になると所得税率約30%であり、法人所得400万円までの中小企業の実効税率が約21%なことを考えるとざっくり考えても単に法人税で減らした分所得税でとられるだけで別に得はしていません。

 加えて効いてくるのが社会保険料で東京都で40歳以上の場合、健康保険料11.56%と厚生年金保険料18.3%で約30%程度とられてしまいます。勤めている方だと折半ですがオーナ―経営者だとそのまま(経費になるとしても)ほぼ報酬に対してかかってきてしまいます。

 結論的には社長の報酬操作は負担の軽減という見地ではあまり意味がありません。誤解を恐れずに言えば報酬は最小限にして、できるだけ報酬以外の手段で報酬とみなされないように経費で落としていくというのがオーナ―社長の金銭的負担の見地からは正しいでしょう。一方、税務署がよく社長の報酬操作を税逃れのように摘発していますが国全体で見れば正直ほとんど意味のない行為だと思います。

 今日本経済新聞等では後期高齢者に団塊の世代が到達するまでに医療・介護の負担を現在の1割から2割に上げるよう主張しています。さすが社会保険料の負担が高所得者を除けば所得税などよりよほど高いことを思えばこれ以上、上がってほしくはないです。経済的に困窮している人はともかくとしてやむをえないことだと思うのですが皆さんはどう考えますでしょうか?

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社長さんの高額報酬は大丈夫か?

2018.04.11

 

 たまにお客様(社長)から給与高くすると税務署から何か言われませんかねと相談を受けることがあります。確かに法人税法の条文でも役員の報酬で不相当に高額な部分は損金に算入しない旨(法人税法34条2項)規程されています。ただ、税務署が目をつけるのはほぼ勤務実態のない親族などが報酬を受けているケースなどであり、ほぼ実際にお仕事をされている社長さんや役員の報酬が高額だといって税務署が否認することはないといっていいかと思っていました。結局社長の報酬を高くして法人税を少なく払っても、社長の給与所得税でその分またはそれ以上払うので特に税務署全体としては懐の痛む話ではないと思いますし。

 ところが最近少しづつ社長さんの高額報酬の否認の審判や判決が出てきています。簡単に言うと業績やほかの一般従業員の給与が横ばいなのに社長さんの給与が3~4倍になっていて、かつ同業他社での最高額の報酬よりも高い場合です。どちらかというと絶対額的な問題よりもX倍のように極端に引き上げるようなケースが税務署に目を付けられる部分なのでしょう。

 いままで、この「不相当に高額・・・損金不算入」はきちんと勤務実態がある社長さんに対しては抜かずの宝刀と思っていましたが、極端なケースは一罰百戒的に適用するケースがあるということは念のために気を付けておいたほうが良いかとは思います。

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成田空港出口の免税店はなぜできた?

2018.03.07

 
少し前に米国出張から帰国した際、確か入国審査の終わった後の荷物受取に向かう階段のそばあたりにひっそりと免税店がぽつんと有ったのを覚えています。
一応税制改正なのでぼんやりと頭の片隅にあったのですが、このの免税店がその改正で出来たのだと思いました。具体的には携帯品免税制度の改正です。
本来は輸入品に関しては関税や消費税がかかります。しかし、ざっくりいうと個人用に使うものまで税金をかける必要がないだろうということで携帯品課税の
免税制度が出来ました。 

参考までに税関のHPから海外旅行者の携帯品課税の免税制度の部分抜粋したのが以下です。

海外旅行者の携帯品又は別送品のうち、個人的に使用すると認められるものに限り、入国者一人当たりの免税の範囲は次のとおりです。

(1)  酒類は1本760ml程度のものが3本まで免税です。
(2) たばこは、紙巻たばこ200本、又は葉巻たばこ50本、又はその他のたばこ250gまで免税です。
(3)  香水は、2オンス(約56ml)まで免税です。
(4) その他の品目は、海外市価の合計額が20万円までの物品が免税で輸入できます。
この場合、1品目毎の海外市価の合計額が1万円以下のものは、原則として免税扱いとなり、20万円の免税枠の計算に含める必要はありません。・・・以上抜粋
今までは空港内の出国エリア内の保税地域(簡単に言うと税関を通っていない関税を猶予された地域)の売店(出国の際いっぱいどの国でも免税店が並んでいるかと思いますが)のみこの携帯品免税制度が適用されていたのですが、入国エリアについても免税制度が適用されるようになりました。目的は日本人旅行者に海外で買い物する代わりに日本で買い物してもらおう、観光立国として買い物好きな外国人に早速買い物をしてもらおうという意図のようです。
 
義理おみやげ多くて、「やばい買い忘れがあった!」などと言う時はなかなかお助けになるのではないかと思います。ただ、東、東南アジアなどならば大丈夫ですがその他欧米やアフリカ、中近東などから帰国の際は時差もあって疲れていて、なんだか立ち寄る気は起らないような気がします。本来は成田ではなく羽田の国際線にほしいところです。また、アピールが足りずまだ人々の認識がないのか私が見た時はいっつもひっそりと言う感じでその免税店はありました。少し残念です。
 
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こんな人は良いと思う特定支出控除

2018.02.21

 確定申告シーズンになると一般経済雑誌などでも節税特集が組まれます。電車のつり広告などを見たのかたまにサラリーマンの友人などによく聞かれるのが「確定申告すればスーツ代経費で落ちるんだよね・・・」と言った特定支出控除の話があります。良くある誤解として「サラリーマンは自営業と違って経費が認められないから損している」と言う話があります。これは誤りで経費が認められていないのではなく「給与所得控除」と言う形で一種の見積もり経費的なものは認められているので新たに経費は認めないよというのが原則になります。例えば年収800万のサラリーマンは800万 x10%+120万=200万の給与所得控除が認められています。つまり200万経費として年間認められているわけです。確かにスーツなどは仕事で使うものだとは思いますが、この200万の中で十分カバーできているはずだよねというのが税務当局の言い分です。

 ただし、いろいろな事情があって経費が特に掛かる人がいるのでその分は少し考慮したあげましょうというのが「特定支出控除」です。認められているものは①通勤費(普通は会社が出してくれると思いますが)②転勤に伴う転居費(これも普通は会社は出してくれると思いますが)③職務に必要な研修費④職務に必要な資格取得費⑤単身赴任の帰宅旅費⑥以下の費用(但し合計65万まで)図書費、作業副・スーツ代、自腹交際費です。ただし、一番のハードルは上記の「給与所得控除」の2分の1を超える部分のみ認められるという部分です。年収800万の方は例えば110万特定支出があれば110万-100万(200万÷2)=10万が所得控除できるといったものです。10万円税金が安くなるのではなく単に10万円経費が認められるだけなので年収800万の方でざっくり3万程度の節税にすぎません。110万も一般のサラリーマンで領収書集めるのは普通は大変なので、なかなかハードルは高い割に控除額は低い額なのであまりやる人はいません。加えてすべてこの支出については会社の承認が文書で必要ですから結構手間がかかると思います。

 しかし、結構自己投資の好きな方でMBAに行ったりそのために書籍をたくさん買う、様々な高額なセミナーに行くのが好きな方は結構使えるかもしれません。ただし、会社の承認が必要なのでそこは注意ください。またよく大学院の学費などは前払いで2年分払うといったケースがありますがその年に対応する部分しか対象にはなりません。注意してこまめに領収書集めれば人によっては結構な節税になる可能性はあるといえるでしょう。

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2020年からの所得税増税

2018.01.31

あまり大きな話題にはなっていないようですが2020年から実は所得税が増税となります。非常に巧みだと思うのは増税という言葉は使わず「給与所得控除の縮小」という言葉を使っていることです。以下すごくざっくり説明すると「給与所得控除」は自営業でいう「経費」で所得から差し引くことができます。サラリーマンの方の場合、給与から「給与所得控除」「社会保険料」「扶養控除」「基礎控除」などを差し引いたものに税率をかけて税金を計算します。したがって今回「給与所得控除」でとして差し引ける金額が減ったということはその分税率を掛ける所得が増えますから増税というわけです。基本的には年収850万超から増税になります。後述しますが年収850万超から「高所得」というのは非常に違和感を覚えます。

中身としては例えば今まで年収1000万円までのサラリーマンは最高220万の給与所得控除を得てましたが、これが最高195万になってしまいます。基礎控除が10万円増えましたので年収1000万の方は実際経費は15万認められなくなったのでざっくり税率30%をかけて4万5千円増税となったわけです。

ただし子育て世代に配慮ということで23歳以下の扶養親族がいる世帯に関してはこの増税の対象から外すとしています。ただし「子育て世代に配慮」と言いますが「扶養親族」の定義は16歳以上の親族ですから実はすべての子供ではなく16歳~23歳までの子供に限ります。したがって、子供が中学生以下の方は増税は直撃するわけで、子供が私立などに行っていればしんどいところです。

私はバブル世代ですが当時年収1000万は確かに高収入なイメージはありました。しかし、バブル世代の年収1000万のイメージは以下の感じです。一流大学卒で金融・商社・超一流メーカー等に就職、35歳で課長昇進で年収1000万到達、専業主婦の妻と幼稚園の子供二人、夏休みはハワイに家族旅行・・・今後も右肩上がりに給料は上がっていきます・・・。しかし、今の年収1000万の主流のイメージは以下です。50歳目前でリストラの波を何とか乗り越えようやく課長昇進、子供2人は私立なので教育費で年間約300万、妻も扶養控除に引っかからない範囲でパートをして何とか家計を支えています・・・。前者のような幸せな年収1000万はおそらく団塊の世代まででバブル世代以降は給与が上がらず少数派ではないかと思われます。

後者のような頑張ってなんとか年収1000万にたどり着いた方を「高収入」ととらえるのは違和感があるわけです。国の財政も厳しいのである程度増税しなければならないのは理解できます。しかし、やはり所得税増税というのは不公平感満載でそういった意味では消費税増税の方が私は理解できますし、そもそもこれが消費税軽減税率低減の財源となるというのは許せない感は強いです。

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