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会計・税務

社長の報酬上げて負担は減るか?

2018.05.23

 

みなさん、消費税の増税には非常に敏感に反応し、節税などにも励む方は多くいらっしゃいます。また、社長様などから法人税が高すぎるので報酬を上げて法人税負担を減らすことを相談されます。私は社長はきちんと働きに見合った報酬をとるという意味では報酬をあげることには賛成です。

 また当然社長の報酬は手続きに従ってきちんと行えば経費になるので法人税は減ります。ただし、住民税を考慮すると所得330万円以上になると所得税率約30%であり、法人所得400万円までの中小企業の実効税率が約21%なことを考えるとざっくり考えても単に法人税で減らした分所得税でとられるだけで別に得はしていません。

 加えて効いてくるのが社会保険料で東京都で40歳以上の場合、健康保険料11.56%と厚生年金保険料18.3%で約30%程度とられてしまいます。勤めている方だと折半ですがオーナ―経営者だとそのまま(経費になるとしても)ほぼ報酬に対してかかってきてしまいます。

 結論的には社長の報酬操作は負担の軽減という見地ではあまり意味がありません。誤解を恐れずに言えば報酬は最小限にして、できるだけ報酬以外の手段で報酬とみなされないように経費で落としていくというのがオーナ―社長の金銭的負担の見地からは正しいでしょう。一方、税務署がよく社長の報酬操作を税逃れのように摘発していますが国全体で見れば正直ほとんど意味のない行為だと思います。

 今日本経済新聞等では後期高齢者に団塊の世代が到達するまでに医療・介護の負担を現在の1割から2割に上げるよう主張しています。さすが社会保険料の負担が高所得者を除けば所得税などよりよほど高いことを思えばこれ以上、上がってほしくはないです。経済的に困窮している人はともかくとしてやむをえないことだと思うのですが皆さんはどう考えますでしょうか?

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社長さんの高額報酬は大丈夫か?

2018.04.11

 

 たまにお客様(社長)から給与高くすると税務署から何か言われませんかねと相談を受けることがあります。確かに法人税法の条文でも役員の報酬で不相当に高額な部分は損金に算入しない旨(法人税法34条2項)規程されています。ただ、税務署が目をつけるのはほぼ勤務実態のない親族などが報酬を受けているケースなどであり、ほぼ実際にお仕事をされている社長さんや役員の報酬が高額だといって税務署が否認することはないといっていいかと思っていました。結局社長の報酬を高くして法人税を少なく払っても、社長の給与所得税でその分またはそれ以上払うので特に税務署全体としては懐の痛む話ではないと思いますし。

 ところが最近少しづつ社長さんの高額報酬の否認の審判や判決が出てきています。簡単に言うと業績やほかの一般従業員の給与が横ばいなのに社長さんの給与が3~4倍になっていて、かつ同業他社での最高額の報酬よりも高い場合です。どちらかというと絶対額的な問題よりもX倍のように極端に引き上げるようなケースが税務署に目を付けられる部分なのでしょう。

 いままで、この「不相当に高額・・・損金不算入」はきちんと勤務実態がある社長さんに対しては抜かずの宝刀と思っていましたが、極端なケースは一罰百戒的に適用するケースがあるということは念のために気を付けておいたほうが良いかとは思います。

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成田空港出口の免税店はなぜできた?

2018.03.07

 
少し前に米国出張から帰国した際、確か入国審査の終わった後の荷物受取に向かう階段のそばあたりにひっそりと免税店がぽつんと有ったのを覚えています。
一応税制改正なのでぼんやりと頭の片隅にあったのですが、このの免税店がその改正で出来たのだと思いました。具体的には携帯品免税制度の改正です。
本来は輸入品に関しては関税や消費税がかかります。しかし、ざっくりいうと個人用に使うものまで税金をかける必要がないだろうということで携帯品課税の
免税制度が出来ました。 

参考までに税関のHPから海外旅行者の携帯品課税の免税制度の部分抜粋したのが以下です。

海外旅行者の携帯品又は別送品のうち、個人的に使用すると認められるものに限り、入国者一人当たりの免税の範囲は次のとおりです。

(1)  酒類は1本760ml程度のものが3本まで免税です。
(2) たばこは、紙巻たばこ200本、又は葉巻たばこ50本、又はその他のたばこ250gまで免税です。
(3)  香水は、2オンス(約56ml)まで免税です。
(4) その他の品目は、海外市価の合計額が20万円までの物品が免税で輸入できます。
この場合、1品目毎の海外市価の合計額が1万円以下のものは、原則として免税扱いとなり、20万円の免税枠の計算に含める必要はありません。・・・以上抜粋
今までは空港内の出国エリア内の保税地域(簡単に言うと税関を通っていない関税を猶予された地域)の売店(出国の際いっぱいどの国でも免税店が並んでいるかと思いますが)のみこの携帯品免税制度が適用されていたのですが、入国エリアについても免税制度が適用されるようになりました。目的は日本人旅行者に海外で買い物する代わりに日本で買い物してもらおう、観光立国として買い物好きな外国人に早速買い物をしてもらおうという意図のようです。
 
義理おみやげ多くて、「やばい買い忘れがあった!」などと言う時はなかなかお助けになるのではないかと思います。ただ、東、東南アジアなどならば大丈夫ですがその他欧米やアフリカ、中近東などから帰国の際は時差もあって疲れていて、なんだか立ち寄る気は起らないような気がします。本来は成田ではなく羽田の国際線にほしいところです。また、アピールが足りずまだ人々の認識がないのか私が見た時はいっつもひっそりと言う感じでその免税店はありました。少し残念です。
 
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こんな人は良いと思う特定支出控除

2018.02.21

 確定申告シーズンになると一般経済雑誌などでも節税特集が組まれます。電車のつり広告などを見たのかたまにサラリーマンの友人などによく聞かれるのが「確定申告すればスーツ代経費で落ちるんだよね・・・」と言った特定支出控除の話があります。良くある誤解として「サラリーマンは自営業と違って経費が認められないから損している」と言う話があります。これは誤りで経費が認められていないのではなく「給与所得控除」と言う形で一種の見積もり経費的なものは認められているので新たに経費は認めないよというのが原則になります。例えば年収800万のサラリーマンは800万 x10%+120万=200万の給与所得控除が認められています。つまり200万経費として年間認められているわけです。確かにスーツなどは仕事で使うものだとは思いますが、この200万の中で十分カバーできているはずだよねというのが税務当局の言い分です。

 ただし、いろいろな事情があって経費が特に掛かる人がいるのでその分は少し考慮したあげましょうというのが「特定支出控除」です。認められているものは①通勤費(普通は会社が出してくれると思いますが)②転勤に伴う転居費(これも普通は会社は出してくれると思いますが)③職務に必要な研修費④職務に必要な資格取得費⑤単身赴任の帰宅旅費⑥以下の費用(但し合計65万まで)図書費、作業副・スーツ代、自腹交際費です。ただし、一番のハードルは上記の「給与所得控除」の2分の1を超える部分のみ認められるという部分です。年収800万の方は例えば110万特定支出があれば110万-100万(200万÷2)=10万が所得控除できるといったものです。10万円税金が安くなるのではなく単に10万円経費が認められるだけなので年収800万の方でざっくり3万程度の節税にすぎません。110万も一般のサラリーマンで領収書集めるのは普通は大変なので、なかなかハードルは高い割に控除額は低い額なのであまりやる人はいません。加えてすべてこの支出については会社の承認が文書で必要ですから結構手間がかかると思います。

 しかし、結構自己投資の好きな方でMBAに行ったりそのために書籍をたくさん買う、様々な高額なセミナーに行くのが好きな方は結構使えるかもしれません。ただし、会社の承認が必要なのでそこは注意ください。またよく大学院の学費などは前払いで2年分払うといったケースがありますがその年に対応する部分しか対象にはなりません。注意してこまめに領収書集めれば人によっては結構な節税になる可能性はあるといえるでしょう。

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2020年からの所得税増税

2018.01.31

あまり大きな話題にはなっていないようですが2020年から実は所得税が増税となります。非常に巧みだと思うのは増税という言葉は使わず「給与所得控除の縮小」という言葉を使っていることです。以下すごくざっくり説明すると「給与所得控除」は自営業でいう「経費」で所得から差し引くことができます。サラリーマンの方の場合、給与から「給与所得控除」「社会保険料」「扶養控除」「基礎控除」などを差し引いたものに税率をかけて税金を計算します。したがって今回「給与所得控除」でとして差し引ける金額が減ったということはその分税率を掛ける所得が増えますから増税というわけです。基本的には年収850万超から増税になります。後述しますが年収850万超から「高所得」というのは非常に違和感を覚えます。

中身としては例えば今まで年収1000万円までのサラリーマンは最高220万の給与所得控除を得てましたが、これが最高195万になってしまいます。基礎控除が10万円増えましたので年収1000万の方は実際経費は15万認められなくなったのでざっくり税率30%をかけて4万5千円増税となったわけです。

ただし子育て世代に配慮ということで23歳以下の扶養親族がいる世帯に関してはこの増税の対象から外すとしています。ただし「子育て世代に配慮」と言いますが「扶養親族」の定義は16歳以上の親族ですから実はすべての子供ではなく16歳~23歳までの子供に限ります。したがって、子供が中学生以下の方は増税は直撃するわけで、子供が私立などに行っていればしんどいところです。

私はバブル世代ですが当時年収1000万は確かに高収入なイメージはありました。しかし、バブル世代の年収1000万のイメージは以下の感じです。一流大学卒で金融・商社・超一流メーカー等に就職、35歳で課長昇進で年収1000万到達、専業主婦の妻と幼稚園の子供二人、夏休みはハワイに家族旅行・・・今後も右肩上がりに給料は上がっていきます・・・。しかし、今の年収1000万の主流のイメージは以下です。50歳目前でリストラの波を何とか乗り越えようやく課長昇進、子供2人は私立なので教育費で年間約300万、妻も扶養控除に引っかからない範囲でパートをして何とか家計を支えています・・・。前者のような幸せな年収1000万はおそらく団塊の世代まででバブル世代以降は給与が上がらず少数派ではないかと思われます。

後者のような頑張ってなんとか年収1000万にたどり着いた方を「高収入」ととらえるのは違和感があるわけです。国の財政も厳しいのである程度増税しなければならないのは理解できます。しかし、やはり所得税増税というのは不公平感満載でそういった意味では消費税増税の方が私は理解できますし、そもそもこれが消費税軽減税率低減の財源となるというのは許せない感は強いです。

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家なき子はどうなる?

2018.01.24

ここで言っている「家なき子」は相続の際、小規模宅地の特例の適用の際でてくる言葉です。1人暮らしの方が亡くなった(被相続人)際、自分の持ち家がない子等(相続人)が相続すれば80%評価額を減額できる制度です。自分の持ち家がないので「家なき子」なわけです。目的はこれも一種の空き家対策と言えるかもしれません。

昨年末自民党より税制改正大綱が出され大きな改正としては所得税の所得控除の部分と、相続税の小規模宅地の特例と社団法人を使った節税スキームについての制限が今後ありそうです。この中で「家なき子」の部分も大きく見直しが入りそうです。現在「家なき子」として認められるためには相続が起こる3年前に持ち家がなければこの適用が受けることができます。例えば1人暮らしのお母さんが亡くなられて娘さんがその土地を相続した場合を考えてみましょう。娘さん自体は持ち家は保有していませんが夫の所有する土地建物に住んでいます。このケースは本人が所有するものと同様にみなされますので「家なき子」にはなれません。自分の持ち家を所有している又はそれに近い状態の人間まで優遇することはないだろうという考え方です。おそらく、相続税対策が大好きな税理士は場合によってそのようなケースは子供等に贈与したり、自分の会社の名義にしたりして「家なき子」状態を作りだす提案をしていたかと思います。脱税ではないですが租税回避的(不自然な取引で税負担を免れようとする)行為であり、私は普通の状況では積極的には勧めていません。

 今回の改正でこれは塞がれ、今いる家が過去にそこに居住していた、または親族等が保有する家屋に3年以内に住んでいる場合は「家なき子」には該当しないことになりました。上記の例だと、子供に名義移転しても今いる家は過去に所有していますし、親族(子)の所有でしたり親族の経営する法人の家であれば該当にはなりません。ただ、抜け道は塞ぐ一方副作用も多い気がします。例えば自分の持ち家がなくてもだれか親戚の家に住んでいるだけで対象から外れてしまいます。単に文言のみから判断すると地方の一人暮らしの父親が亡くなった際、大学生の息子が東京の親戚の家から学校に通っていた場合、「家なき子」の対象から外れます。

 そもそも「小規模」宅地ですから租税回避とはいってもさほど巨額なものではありません。むしろそれよりも、ちょっとしたことで上記の例のように普通の善良な人々が大きな不利益を受けたりするのは大きな問題だと思います。例えば「生計を一にする」者などは対象に加えるなど細かい気配りが必要でしょう。ただ、このような租税回避と税務当局のいたちごっこでどんどん税制が複雑になってくるのは望ましくないことだといつも思います。

 

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空き家の譲渡所得の特別控除について

2018.01.18

都内に空き家が増え続けています。総務省の平成25年度住宅・土地統計調査によれば空き家は約800万戸でそのうち長期不在・取り壊し予定の住宅は約300万戸でその数は増え続けています。防災・防犯・ごみ投棄・景観上など様々な問題があります。私の理解だとこのような問題を解決する政策の一環として相続した空き家を売却した際の3000万円の譲渡所得控除が設けられているものだと思っています。簡単に言うと空き家を譲渡した場合、譲渡の際の利益に対して譲渡所得税がかかりますが、その際利益から3000万円を控除することができます。これによって空き家を売却して特に長期不在・取り壊し予定の住宅を減らそうという政策意図があるのだと思います。しかし、いつも思うのですがこの手の政策はやたらと手続きは面倒、落とし穴のような条件がいくつかあって税理士であっても大変で正直申し上げてあまり受託したくないような案件です。

この特例を受けるためには昭和56年5月31日以前に建築されたものであり、上物がある場合は耐震適合証明書が必要、取り壊す場合は事前に取り壊して更地にしてから譲渡する必要があります。建物の耐震適合証明書をとるか耐震リフォームをする条件がありますが、そもそも昭和56年以前建築の建物の場合、耐震適合する建物の可能性は必ずしも高くないですし、売れるかどうかわからない空き家を耐震リフォームする人間はふつういないと思います。

また、建物を取り壊して売る場合も、譲渡が建物を取り壊した後でないとこの特例は適用されません。普通の感覚として売れるかわからない物件で建物を先に取り壊して売るよりも上物付きで売って業者が取り壊すケースの方が多いと思われます。

要するに条件自体が一般市民の感覚からはかけ離れており、いかにもお役人が机上で考えた案というのが明らかです。条件が政策的効果を大幅に削減するような内容であり本当に真面目に空き家を減らすつもりがあるのか非常に疑問です。

入手書類も都税事務所で課税明細書、水道局などで閉栓証明書など何か所も役所周りをしていろいろな書類を用意した上、地元の市(区)役所から被相続人居住用家屋証明書を入手しなくてはなりません。しかも、都税事務所や水道局などはほとんどこの制度を知らないため特に税理士など代理人が委任状をもって来所しても依頼者本人の直接の連絡が取れない限り証明書を出し渋ったりするなど難行苦行です。

いつも思うのですがこのような羊頭狗肉的な政策、社会的に無駄です。やたらと落とし穴と面倒な手続きがあり、そのための税理士かもしれませんが、あえて面倒にして税理士の仕事を増やしていただくような必要はないと思います。

ダメな節税ってなんだろう

2017.12.27

 

 年末がいよいよ近づいてきました。この季節になると経済誌などで特集されるのは来年度の予測と節税です。節税を考えること自体は良いことだと思うのですがたまに節税の目的をはき違えている方がいらっしゃり、中には税理士の先生の中にもいらっしゃることがあり残念です。「節税」というと目的は支払う税金を最小にすることと思っている方が多いですが、私は特に経営者であれば手元に残る現金(またはその等価物)を最大にするのが節税の本来の目的だと思います。それを忘れるとダメな節税になります。

 少し極端な例でみてみます。ある中小企業の社長は今年利益が100万円がでそうだと予測しています。税金を払いたくないので12月は豪遊して交際費などで100万円使い切り利益とんとんで税金を払わなくてすみました。これは本当に得をしているのでしょうか?この交際費がお客様との良い関係を築くことに役立ち将来の成長につながるならば別ですが、こういったケースは往々にしてとりまき的な方々とただ単に楽しく飲んで終わりなケースが多いです。もし、この100万円を普通に申告して税率30%で税金を30万支払ったとしても手元には70万残ります。節税と言う意味では豪遊して30万円支払う税金は減りましたが、手元に残るお金は70万少なくなりました。このように「無駄に経費を使う」節税は一般的にダメな節税だと思います。一般的にここまで極端なことはしないと思いますが、年末「今年は利益が出ているから税金でとられるならば・・・・」と変に財布のひもが緩み無駄な買い物をしてしまう経営者の方は少なからずいると思います。節税する際に、「手元に残る現金は本当にそれで増えるのかしら・・」ということを節税をする際には一度振り返って考えてみましょう。

 逆に良い節税とはなんでしょうか?手元に残る現金が増える節税です。例えば投資促進税制を使う方法があります。中小企業などは一定の機械などを購入した際にその購入価額の7%相当を税額控除する事ができます。控除の上限など様々な要件がありますので実際に適用する際は調べた方が良いのですが、ざっくりいうと1000万円の機械を購入すると70万円支払うはずだった法人税から差し引くことができます。純粋に手元に70万円多く残るわけです。こういった租税特別措置法などの特例を使う、他にも税金の支払いが少ない方を選べる有利選択の制度などを賢く使っていくなどは良い節税だと思います。繰り返しになりますが、「手元に残る現金を多くする」それが節税の目的ですのでそこに必ず立ち返ってみましょう。

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事業の代替わりはうまくいくか?

2017.11.22

 

町工場

事業承継、いわゆる会社の親から子供の代替わりが、なかなかうまくいかず廃業する会社が増えています。今開業率は3.5%程度なのに対し廃業率は6.3%と上回っており、どんどん企業の数が減少しています。健全な新陳代謝ならば良いのすが、素晴らしい技術を持った企業が後継者がいないため廃業する例も多いとききます。その中でやはり相続税等の問題も一部その原因と考えられているようです。簡単に言うと代替わりと言うことは親の所有する株式が子供に相続等で移転するわけですが、その株式自体はどこか外部に売却できるものでもないのに税務当局が決めた計算方式で価額をつけられて多額の相続税等を納めなければならないことがあります。

それを改善しようと事業承継税制というものが創設されたのですが、私は恐ろしくてよほどでないと顧客には勧められないものになっています。そもそもあくまでも「猶予」であって取消要件に引っかかれば猶予取消で納税しなくてはなりません。主な取消要件は5年間以内に従業員数8割未満、社長は5年間以内に辞職、5年以内対象株式の売却、5年間経産局・税務当局への毎年の報告を怠るなどがあります。この流れの速い時代相続後5年もたてば事業が傾くこともあり、従業員を減らしてリストラすると猶予された相続税を支払わねばならないという恐ろしいことになります。また、経産局・税務当局への毎年の報告を怠ると猶予取消になるというのも税理士としては(プロとして当然気を付けるべきと言われても)おっかなくて仕方がありません。しかもこれだけリスクを負っても実質的な負担は約半分に減るだけです。

さすが政府もまずいと思ったのか見直しを考えているようです。この中で従業員数の維持の要件ははずし、猶予額も8割程度まで引きあげるようです。ただ、これも「雇用計画など一定の条件をつけて・・・」などとあるのが曲者で、私はかなり面倒な書類や報告義務などが課せられるのではないかと憂慮しています。確かに制度が変わるとそれを利用して税逃れ的な仕組みを考える人間が出てきます。ある程度それを防止するため手立てをするのは必要だと思いますが、そのために本来の意図である円滑な事業承継が出来ないようでは本末転倒です。そのあたりは税務当局は抜け道を事前に塞ぐように複雑な仕組みにするのではなく、アンテナを張って税逃れ的な手段には素早く手当するような対応をしてほしいと思います。

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配偶者控除は本当に必要? -制度変更について

2017.11.08

 

working lady

来年から配偶者控除の制度が変わります。特に源泉徴収の事務をやられている方は様々な煩雑な事項がありますが、普通の給与を受け取っている方々はザックリと3つの点(+1の追加事項)を認識しておけば良いのではないかと思われます。

1)合計所得金額1000万超(年収 1220万円超)の方について、配偶者控除は受けられなくなります.

2)配偶者控除の対象者の合計所得金額は38万円以下(年収103万以下)から85万円以下(年収150万円以下)とかなり範囲が広くなりました

3)2)に応じて配偶者特別控除(控除額は所得が増えるに従って徐々に低減していく仕組み)は合計所得123万円以下(年収201万円以下)まで適用されることとなりました

プラス1の追加事項として、合計所得900万超~1000万以下は50万円刻みで2)3)の控除額が約3分の1ずつ減らされます。

この変更の意図としては、配偶者特に女性について配偶者控除がなくなることを恐れて働くことをやめてしまう103万円の壁をなくす、一方で高額所得者層には配偶者控除をなくし増税をするということでしょう。しかし、当然バリバリフルタイムで働く共働きの女性には全く恩恵はないです。通常フルタイムで働けば一般的には年収200万円は超えると思われるのでパート女性優遇でしかありません。また、年収1200万円あたりで「高所得者」とみなされ、いきなり増税というのはやや違和感があります。生活の面でいうと子供を2人私立の中高一貫などに入れ、住宅ローンなどがあるとこの層だとかなり生活は厳しくなります。確かに「庶民感覚」的には高所得者かもしれません。しかし、ちょうど私の同級生くらいの年齢(50代前半)で一流企業などにいる方はこのくらいの年収が多いと思われますが、今後は役職定年などで大幅カットが見えている方も多々いる中で富裕層的にみなされるのは厳しいのではと思います。

そういった意味でなんだか中途半端で誰の役に立っている制度変更なのかしら・・と個人的には疑問に思います。いっそ「配偶者控除なんてなくしてしまえ!」と思うのは私だけでしょうか?

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