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会計・税務

個人事業主が意外に知らない確定申告に関する2つの誤解

2019.01.09


 

    1.確定申告シーズンがやってきました

 

 ぼちぼちと本屋さんには確定申告特集が平積みされ確定申告シーズンがやってきました。私は特に積極的に確定申告のお仕事はお受けしていないのですが、顧問先の法人の役員の方や社長さん、開業したばかりの方や知人からのご依頼などは承っています。加えて地元の税理士会主催の確定申告の無料相談には税理士の責務として年1回は参加することにしており、今年は会場の責任者として参加することになりました。かなりの人がいらっしゃる上、私は人混みが苦手、ややその点では憂鬱なのですが税理士の責務として地域貢献していきたいと思います。

 会場にいらっしゃる方は90%くらいお年寄りの年金生活者、医療費がずいぶんかかったことによる医療費控除による還付の方がほとんどです。数千円程度の還付の方が多いのですがそれでも非常に喜ばれるので意味のある活動だとは思います。

 ただし、個人で事業をやられている方などは便利な会計ソフトもできましたし、国税の確定申告のソフトもなかなか優れものなのでこのような相談会に来所しなくても大丈夫な方々がほとんどだと思われます。しかし、意外に確定申告について誤解している方が意外に多いのでそのあたり話していきたいと思っています。

 

 

    2.確定申告は確定申告期間しかできない

 

 今年は2月18日(月)から3月15日(金)までが確定申告期間です。すべての人がこの期間に申告書を提出しなければならないと思っていますが実はそうではありません。よくあるのは講師業や士業などで源泉徴収されている方で申告により還付がある方、そのような方は1月1日から確定申告提出が可能です。したがって、「夏休みの宿題を最初の1週間で前倒しにやってしまうタイプの方」は早めにすいている税務署で相談しながら確定申告提出できます。そして5年間は還付申告ができます。ただし。3月15日までに青色申告の事業者の方は申告が必要です。

 

 

    3.確定申告書は所轄の税務署に開庁時間に持参しなければならない

 

 よく「2時間並んで確定申告書提出しました!」等の武勇談をこの季節お聞きしますが、別に所轄の税務署に持参しなければならないものではありません。確かに受領印を控えに押したものを返却してくれますが、これは単に「受領した」という印で「中身を承諾した」という印ではありません。

 ではどうしたらよいでしょうか?電子申告という方法がありますがこれはカードリーダーを買わねばなりませんし、操作はさほど難しくはないですが年一回だけだと忘れてしまい面倒だと思います。税理士に頼むのも一つの手です。かわって作成、提出してくれますのでこういった作業が嫌いな方は一つの方法です。しかし、個人事業主だと節税分より税理士報酬のほうが、一般的には高いと思います。それではどうしたらよいでしょうか?

 まず持参ですが実は閉庁時間でも時間外収受箱があるのでその中に投函でもOKです。また、郵送でも受け付けてくれます。ただ、実際に受け付けたかどうかその場合受領印が入手できないので不安になる方もいらっしゃると思います。その際は返送用の封筒を入れて住所を書き、切手をきちんと貼れば控えに印鑑を押して返送してくれます。よほど毎年並んで提出するのが大好きな方以外はこのような方法がお勧めです。

 逆に「夏休みの宿題を前日まで徹夜で仕上げるタイプの方」別にお勧めしませんが3月15日閉庁後でも少なくも当日中に時間外収受箱に投函(翌日早朝ならばOKという説もありますが確かではないので・・・)または当日の消印の郵便までは大丈夫です。

 確定申告自体が憂鬱という方もいらっしゃるのですがそれに加えて、あの混雑の中、確定申告書を提出するのも憂鬱という方もいらっしゃったので今回記事としてみました。税理士から見ると当たり前なのですが意外と皆さんご存知ないので驚きました。

 

 

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年末調整って何だろう

2018.12.26

 

1.会社員時代と年末調整

 

 会社員時代12月の給与は楽しみでした。大抵年末調整の結果、手取りの給与が大きくなるからです。一方、その少し前に人事部から年末調整関係の書類を出すようにとお知らせがきて面倒だったこと、提出が遅れて人事に叱られたことなども覚えています。特に保険料控除の領収書を紛失してあたふたとしていたことを思い出します。実はお客様の中には昨日ようやくすべての年末調整の書類を送ってきた豪の者もいてやや参ったなとは思っていますが、自分の会社員時代を思い出すと別に責める気にはなりません。当時はたいして深く考えておらず、ラッキーと思っていましたが、今考えると単に多く払ったものが戻ってきたにすぎません。

 

2.そもそも年末調整とは

 

 会社員(含む社長)は1年間給与が支払われ源泉徴収という形で納税をしています。ただし、この計算は概算計算ですので年末に再計算をして年間の税額を確定させます。その手続きが年末調整です。したがって、扶養状況や保険料・社会保険・住宅ローン控除などの正確な数字を入手して再計算する必要がありこの部分を12月の給与で調整するわけです。「会社員の確定申告」みたいなものが年末調整なわけです。あとから自分が確定申告するよりはるかに楽ですから、それを代わってやってくれる人事部の方々には本当は感謝しなければならなかったのだなと今頃思っています。

 

 

3.よくある失敗

 

 年末調整で割とよくある失敗がお子さんのバイトです。配偶者においては所得を記載する欄があり結構注意しているのですが、お子さんについては所得を把握していないケースがほとんどです。バイト代が年103万を超えると扶養控除から外れますからその分の税金安くなっていた部分扶養に入れているとあとで納税しなければなりません。たいてい秋ごろになって忘れたころ税務署からお問い合わせがあって納税しなさいということなりショックをうけます。これは、バイト先の会社が法定調書というバイト社員も含めた給与支払い状況などのデータを税務署に提出しているのでそれでバレるわけです。

 ちなみに、バイトなどをやっていて源泉徴収をされている際、ここではあまり細かくは述べませんが、普通の会社員とは違う区分で多めに税金を取られていることが多いので本人が確定申告すると戻ってくることが多いです。お子様の税金リテラシーを高めるためにも一度お勧めしたらいかがでしょうか?

1年間お読みいただきありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

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小さな会社とフリーランスの方の保険と節税の話

2018.12.12


 

    1.税理士と保険代理店

 

 実は税理士の中には保険代理店になっている方が少なからずいらっしゃいます。保険会社としては様々な事業主や社長と日頃から接する職業ですし、財務内容もよくわかっているので保険を勧めるのに最適と考えているのでしょう。税理士にとっても販売手数料が入るので経済的メリットがあります。実は私もある生命保険会社の代理店をやっています。ただ、結構かなりの割合の税理士がそうであるように税理士協同組合や地元の税理士会の付き合いで入っているというケースで私もそのパターンです。中には専業の保険代理店顔負けの収益を上げている税理士もいるようですが、私はほとんど手数料には興味がなく、劣等生代理店です。ただ、お客様から相談を逆に受けることもあり、保険の知識は大切だと思っていますので細々と代理店は続けていこうと思っています。一方保険会社の方は私のような劣等代理店でも頑張ってほしいとのことでお客様の決算期などは節税商品として進めてくださいとはっぱをかけに来ます。そこで保険と節税について本当に基本的な話だけしたいと思います。

 

    2.フリーランス(個人事業主)と保険

 

 節税という観点からはフリーランスの方には全く保険は勧めません。「保険料控除があります」といわれますがいくら払ってもほぼその控除も4万円が上限、しかも所得控除ですから税率20%(含む住民税、除く復興特別所得税)として税金は8000円しか得になりません。ただし、リスクに備える人生設計という意味で保険は一つの選択肢として重要です。本当にきちんと考えようというのならば信頼できるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談することをお勧めします。実は保険は分割だから気づきませんが、数百万の買い物なのです。したがって、相談料をかける価値はあると思うわけです。

 

    3.小さな会社と保険

 

 節税という意味で単純ですが必ず考えたほうが良いのは定期保険(終身ではない期間が10年程度の生命保険)です。社長個人で定期保険に入っている場合は個人事業主と同じですが会社で入ってると原則全額損金になります。もしものことがあり、保険金が入った時に法人の利益になってしまいますが会社の整理の費用や退職金で相殺できることが多いですし、死亡退職金の場合、相続税上の控除もあります。

 一方保険会社が強く勧めるのは節税+退職金対策の保険です。酷い例だと万年赤字で倒産スレスレの会社の社長が嬉々として、このような保険に入ってしまったケースで当たり前ですが万年赤字では節税にならないですし、倒産したら保険金も債権者に取られてしまいます。私の場合だと、ほぼ毎年安定した利益が見込めて資金繰りも安定、本人の人生計画がかなりはっきり決まっていて引退年齢なども決めているケースの方のみお話しをします。節税には見えますが理論的には税の繰延効果でしかなく、本当に効果が見込める方というのは極めて少数です。資金繰りも圧迫するので広くお客様には勧めません。

 たまに税理士も目をみはるような節税保険やスキームが生まれるのですが大抵税務当局も気づいて穴をふさぎにかかります。リスクをある程度とって節税をしたい方以外はこれもお勧めではありません。

 

    4.保険について

 

 まとめると保険自体は否定しませんが小さな会社やフリーランスの場合、人生計画>節税であり、きちんとした人生計画のもと加入すべきだと思います。したがって、法人の場合財務的インパクトがある場合税理士にも相談すべきですが、財務的な人生設計のために信頼できるFPなどにご相談することをお勧めします。税理士の中にはFP資格を持ってそのあたり強い方というのは存在していますが、まだまだ極めて少数派です。ここで私がFP資格を持っていればよい流れの宣伝なのですが、私も残念ながら多数派なので信頼できるFPさんを紹介することができますという事でこの話を締めくくりたいと思います(笑)。

 

 

 

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ゴーンさんの税金問題を中小企業社長さん的に考えると

2018.11.28


 

 

 

    1.マル査はなぜ入っていない?

 

 今回は小話です。この事件については寄稿なども頼まれたのですが、今ひとつ事実の把握もあいまいで錯綜しているのでお断りをしました。ここでのお話しも多少割り引いて聞いていただければ幸いです。私が把握している前提は有価証券報告書に約50億円程度報酬を過小記載したのが金融商品取引法違反に問われたということです。ただ、最初このニュースを聞いたときは所得税法違反、要するに脱税じゃないの?ということです。本当は50億多くもらっていたのに確定申告の時にきちんと申告していないのではないか?ということでした。

 さすが日産ですから報酬として会社が認識していたら源泉徴収もしているでしょうし、そうであればきちんと有価証券報告書に記載されているわけですからいわゆる正規のルートを通らないヤミ給与のようなモノだったのでしょうか?だったら脱税で金額的には動くのはマル査(国税局査察部)でしょう思うのですが、そんな気配はないのが不思議でした。

 

    2.そもそもゴーンさんは日本で税金払う必要あるの?

 

 そもそもゴーンさんは日本人ではないですし、最近は日産にもあまり顔を出さない、要するに日本に住所もない外国人だったということです。税務的に言うと非居住者ということです。本来非居住者は日本の税金の支払い義務は原則ないのですがゴーンさんは日産の役員なので日産(日本法人)からの役員報酬についてはすべて日本で税金を納める必要があります。それだったら脱税じゃない・・・と思ったのですが、新たな事実が浮かびました。

 この記載されていない50億の部分は退職した時に払われることになっていてまだ支払いは実際されていないということが以下のブログで述べられています。ストックオプションなどは行使して確定した際、給与として課税(税制適格SO除き)されますが、この例のように退職するまで自分が現金化できないとなると、おそらく担税力(きちんと税金を払えるお金があるか)がないですから申告納税はしなくてよいのではないかと想像されます

https://blogos.com/article/341037/

 

 

    3.海外の豪華社宅は

 

 中小企業のオーナー社長さんが軽井沢や那須に別荘をもって「社宅です!」といっても通常は通らず、賞与とみられて個人と会社でダブルパンチで税金を納めることになります。ただ、本当に社長、従業員が平等につかうことができれば別ですが。さて、ゴーンさんのブラジルやレバノンなどの豪華別荘は自分の家族しか使っていないようですから、中小企業の社長さんの社宅(という名の別荘)と取り扱いは一緒です。この部分は明らかにゴーンさんは自分の報酬として申告しないとまずいですが、これはオランダの子会社が扱っています。日本の役員としての便益ではないと考えると日本での納税義務はありません。・・というわけで日本での脱税というポイントでは責め手がないように感じます

 

    4.中小企業のオーナー社長とゴーンさん

 

 その他にも家族旅行の経費をつけたり、親族にコンサルタントと称して勝手に報酬払ったり中興の祖たるゴーンさんが晩節を汚してしまったのは事実で残念なことです。ただ、よく考えてみるとこれって成功した中小企業のオーナー社長さんが調子に乗ってやりがちなことです。スケールは大きいですが日産という超巨大企業からすると非常に小さな話です。要するに巨大グループのリーダーが調子にのった中小企業のオーナー社長さんみたいなことをやってしまいましたというお話しです。決してゴーンさんのやったことは褒められませんが、世の中にはよくあることで逮捕されるほど社会的に糾弾されることなのかは疑問ですね。 

 

 

 

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フリーランスや一人社長に税理士は必要か?

2018.11.21


 

    1.師走の空気

 

 ぼちぼち忘年会の案内などがお客様やいろいろな業界団体から届来始めました。イタリアンやフレンチのお店などはクリスマスの飾り付けが行われなんとなく師走の空気が漂ってきました。特にフリーランスの方だと決算もそろそろ頭に入れなくてはなりませんし、申告どうしようと考え始める方もいらっしゃる方もいるかと思います。たいてい、税理士付けたほうがいいですかという相談もこれから2月くらいにかけてよく来ます。さてどうしたらいいでしょうか?

 

    2.税理士を必ず付けたほうが良い方

 

 会社が今、小さくても将来どんどん拡大させていきたいという拡大志向の方はできる限り早く税理士は付けるべきだと思います。当然報酬もかかりますから手許不如意な場合は仕方がないですが。ただ、このタイプの方は節税よりも経営相談に強い税理士を選んだ方が良いと思います。税理士はみな会社の経営に強いと思っている方もいらっしゃると思いますが、実質、会計帳簿の記帳と税金の計算しかできない方もいます。私が相談を受けた中でも伸び盛りの会社で顧問税理士がやたらと節税だけを勧めたため、銀行融資や出資でうまくいかず困っている例がいくつかありました。こういった成長志向の方の場合、資金繰りの管理や事業計画をきっちり作っていくなど成長の歪みを防ぐことにも注意が必要でそういった意味で経営に強い税理士は良い相談相手になります。

 

    3.税理士を付ける必要がない方

 

 意外に会計帳簿を付けることや確定申告書を作成することがほとんど苦にならない方もたまに見かけます。IT方面で特に弱くなければFREEEやMFなどのクラウド会計ソフトは安く、自動仕訳機能などもついていますので十分自分でできると思います。年商1千万以下でしたら節税といっても大した額にはなりません。大抵税理士の顧問料の方が高くなります。税務調査が入ったらどうしよう・・・と心配される方いらっしゃるかもしれませんが、よほど変なことをしていない限りこのクラスの方に調査は入ることは極めてまれです。

 

    4.税理士を付けたほうが良い方

 

 上記の2でも3でもない、会計帳簿の記帳や確定申告が憂鬱な方が世の中では大多数と思われます。そういった方は税理士を付けたほうが良いと思います。理由はストレスなことがあると本業に差し支えるからです。嫌なことが心に引っかかているとなんとなく落ち着かない、そんなことないでしょうか?やはりフリーランスや一人社長は苦手で嫌いなことは避けて得意なところで勝負したほうがいいと思います。

 さてこういった方はどういった税理士を選べばよいでしょうか?私はフィーリングが合う税理士を勧めています。ストレスレベルを減らすことが大切なのですから、いくら偉い先生でも会うのが苦痛になるようでは元もありません。また、担当者がコロコロ変わるような大手事務所は避けたほうがいいです。節税に強い税理士と思う方もいるかもしれませんが、節税が利くのは比較的安定的に大きな利益が出るタイプの方のみです。

 私も、こういった方々からご相談受けたとき「私のHPやSNSなどを見ていただき気に入っていただいたら一度お会いしましょう」と申し上げるのはそのためです。別にタカピーなわけではなく、相性やフィーリングなどの方がこういった方々には大切だと思うからなのです。

 

 

 

 

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個人事業主や一人社長にお勧めできない節税

2018.10.31


 

    1.年末に考えること

 

 だんだん朝晩は冷え込むことが多くなり、体調を崩される方も多いようです。お体に気を付けてお過ごしください。いよいよ今年もあと2か月になりました。会計税務まわりでいうと目先は年末調整ですが12月決算や個人事業主の方にとっては確定申告に向けて決算が近づいてきております。よくあるのが決算をいざ〆て利益が多すぎて税金どうしようかと考えることですが、決算日をすぎてからの税金対策は極めて限られています。年末がかき入れ時で終わってみないと全くわからないという方は別ですが、10月、11月というのはちょうど3四半期終わっているわけですからちょうどどの程度納税があるのかなと考える良い機会です。

 

    2.経営者としての目標と節税の関係

 

 おそらく経営者の方々(個人事業主やフリーランスの方々も経営者です)はそれぞれの目標や理念があると思いますが、それを達成するにはお金の裏付けが必要です。私はお金は経営者にとっての水や空気で、ある程度豊富にあるべきものと思っています。その際、税理士としてのアドバイスは「お金を残す」ということが目的であって「節税」ではないと思っています。「節税」は「お金を残す」ための手段であってそれ自体が目的ではないわけです。

 したがって、お金を残すということでは冗費を削るということも大切なわけです。私の場合「利益が出そうだから何か費用使ってください」というアドバイスは原則しません。当然来期必要なものを今期前倒しするというのはアドバイスとしてはありますが。以下の例で説明します。単純に利益が100万円で税率が30%だったとします。税金払うくらいならば使ってしまえと飲食費で100万使ったとすると確かに税金はゼロです。しかし、手元に残るお金もゼロです。一方真面目に100万円を申告して30%税金を払たっとしても手元には70万円残ります。当然その飲食費100万円が将来の営業活動に役立つ生きたお金ならば別です。こんな単純な例だと皆さん分かるのですが現実はみなさんわりと分かっていないです。

 

    3.お金を使う節税

 

 中には家族や友人などとの飲食を経費の中に紛れ込ませている方もいるかもしれません。特に「友人」の場合「仕事仲間」との線引きも難しいですからよほど不合理でない限り私もくどくどとは申し上げないですが気になることはあります。お金を儲けた場合、ある程度寄付をしたり世の中や友人などのために使うというのは悪いことではありません。ただ、往々にしてぱ~と気前よく・・・となりがちです。そして残念ながら単に浮かれて気前のいい方の周りにはそれにありつこうというタイプの方々が近づいてくることが多いです。こういう方々はいざ困った際にはさ~といなくなります。要するに私用と事業の線引きがあいまいだとついつい冗費を使ってしまうわけです。払う税金が少なくなって得した気になっていますが、冗費を使って結局手元に残る額は少なくなるというパターンです。結論としては「お金を使う節税」は気を付けないといけないということです。

 

    4.経営者と税金

 

 当然無駄な税金は払わないように対策は必要です。ただし、これは無駄な費用の削減という手段の一つにすぎません。程度問題はありますが、中長期的に成功している方というのはある程度公私を分けて身ぎれいにしている方が多い気がします。節税としては様々な税制上の特例や有利な税制の選択で行うのが王道で経費をかける(お金が出ていく)タイプは本当に必要かをよく考えてということになるかと思います。

 

 

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インボイス制度導入で消費税免税制度はなくなる?

2018.10.03

 

 

1.実は消費税増税より影響が大きいインボイス制度

 

 消費税の10%への引き上げまでいよいよ1年を切りました。平成31年10月から消費税は10%(軽減税率8%もあり)になりますが、不思議なくらい静かです。インボイス制度の導入は平成35年10月からですがこれも一部システムの改修が必要との声を聞きますが、これもあまり話題に上がってこず、大企業にしか関係のない話だと思っている方もいらっしゃるかもしてません。

 しかし、今免税事業者となっている小規模事業者の方にとっては実は大きな事かもしれません。簡単に言うともしあなたが免税事業者のままであったとすると、あなたとの取引を止める事業者や企業が続出する可能性があります。どうしてなのでしょうか?

 

2.インボイス制度の整理

 

 課税売上(ざっくりいうと税抜売上)1000万以下の事業者は現在免税事業者として消費税を納付する必要がありません。しかし、それ以外の事業者(以下課税事業者)は原則受け取った消費税から支払った消費税を差し引いた部分を納税しなければなりません(要するに受取消費税-支払消費税)。
おそらく免税事業者の方にとっては受け取った消費税の方が多いでしょうから、その分は実質的に利益となっていたはずです。これを益税と呼んでいました。

 今後インボイス制度が導入されると課税事業者にとって差し引ける消費税は「適格請求書発行事業者」によって発行された適格請求書に記載されたものでなくてはなりません。この「適格請求書発行事業者」は登録が必要で、この登録の要件として「課税事業者」でなければなりません。要するにお客様が消費税課税事業者であれば免税事業者であるあなたからの請求書は消費税部分差引できないので取引を拒否される可能性があります。実は経過措置として3年間は免税事業者でも仕入税額の80%は控除できるといった制度はありますが、そんな面倒なことはまずお客様はしないはずでしょう。

 

3.対策について

 

 ただ、このインボイス制度の導入で消費税の免税制度がなくなるというわけではないのが注意点です。したがって、お客様が消費税を納税する必要のない一般消費者や免税事業者ばかりであれば特に適格請求書の発行の必要もないですから問題はありません。一方、免税事業者である小規模事業者としては消費税は取りませんと宣言して請求書を出すことも可能だと思いますが、課税事業者としては処理が面倒ですし、前から取引があって定価商売でもない限り消費税が入っていないのかどうか判断できませんからやはり取引から外されてしまうことは多いかと思います。

 したがって、対策としては消費税課税事業者を選択して消費税課税事業者を選ぶしかないと思います。ただし、簡易課税制度がありますのでそれを利用するというのも一つの方法です。これは売上の一定割合を仕入とみなして消費税を計算するものでこれならば電卓で計算できるレベルです。

 小規模事業者の方にとっては厳しい制度ですが本来消費税はそれぞれの事業者のふところに残る性質ものモノではないので仕方ないとあきらめざるを得ないと私は思います。

 

 

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なぜ消費税軽減税率対策補助金は人気がないのか?

2018.09.26


 

    1.軽減税率補助金が不人気

 

 中小企業庁の軽減税率補助金が人気がなく延長が来年まで延期になったという記事が先日日本経済新聞に載っていました(注:細かく申請の期限はタイプによって違うので必ず中小企業庁のHPで確認してください)。普通この手の補助金はむしろ期限までに申し込みが殺到して〆切になってしまうケースが多いです。なぜこんなに人気がないのか不思議です。

 

    2.軽減税率対策補助金とは

 

 
 来年10月から消費税が10%になります。自民党の総裁選も終わりましたし、もう1年後ですのでさすがここから止めるというのは考えにくくなっています。かなり厄介なのが軽減税率の問題で食料品等は軽減税率が適用されますが、「食料品等」の定義は難しいですし、飲食店等で持ち帰りと中でそのまま食事をするのでは税率が違うといったかなり面倒な問題が生じます。そのため軽減税率に対応できるレジや受注システムの導入が必要になり、この補助金についてざっくり申し上げるとこれを中小企業についてはレジは1台につき20万円(補助率はおおむね3分の2)、受注システムについては1000万(補助率がおおむね3分の2)を支給するというものです(この条件は細かく定まっているのでこれも中小企業のHPで確認ください)。

 

    3.軽減税率補助金の不人気がなぜ不思議か

 

 
 補助金の場合不人気な一つの理由としてやたらと書類を徴求され面倒だということがあります。しかし、この補助金の場合、一部を除き代理申請が可能です。いわゆる購入先の業者が代わって補助金の申請をしてくれるわけです。当然、レジ業者としてはこれはビジネスチャンスですから積極的に営業してはずです。あまり、この補助金自体のハードルは低めですからもう少し補助金の申請あってもいいじゃないかぁと思うわけです。

 

    4.なぜ軽減税率補助金は不人気

 

 
 ということはそもそも軽減税率対応レジや対応システムが大して特需と言えるほどは売れていないのではないかと想像します。なぜ売れていないのでしょうか?これはおそらく前回一回消費税増税が延期になったのでもしかしてまたそうなるんじゃないかという発想があるのかもしれません。政治の話なので絶対はないのですが、今回消費税増税を見おくる可能性は非常に低いと思います。やはりどこかで起こってほしい願望には目をつぶってどこかで見切りを付けることが必要だとおもいます。補助金はたぶん上限が決まっているのでどこかで打ち切りになってしまいますので。

 

 

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大坂選手の賞金と税金

2018.09.12

 

1.気の毒な大坂選手と嫌な感じのアメリカ

 

 テニスの大坂選手の全米オープンでの活躍と、あのアウェイの雰囲気の中での20歳とは思えない毅然とした態度は素晴らしかったと思います。ただ、一方でアメリカという国の嫌な側面が見えた気がします。セリーナ選手の審判に対する態度は極めて感情的でプロフェッショナルとして恥ずかしいものであり私は擁護に値しないと思います。彼女は女性差別と闘うなどと話し、米国では擁護する方も多いようですがどう見てもただ単に自分のイライラを発散させただけで女性差別と闘うといった公憤から出た行為のようには見えませんでした。こういった差別にといった次元にもっていけばすべて正当化される(一種のPolitical Correctnessのような主張)という風潮はすごく嫌なものを感じます。

 また、表彰式でのブーイングや主催者の大坂選手よりもやたらとセリーナ選手を持ち上げる発言などトランプ大統領的な「アメリカ第一主義」がだんだん一般に浸透してきたみたいですごく気持ち悪いです。ただし、その一方でやはりセリーナ選手の態度に対する純粋な批判や、全米オープンの表彰式での主催者や観客の態度を批判するメディアの記事もあるようで、ある程度のバランスが取れているところはなにかと一色になりがちな日本のマスコミより健全な気がしますが。

 

2.大坂選手と税金

 

 さて、いきなり下世話な話になってしまいますが、全米オープン優勝で賞金380万ドル(約4億2千万円)を彼女は手にしました。テニスプレイヤーのように世界中を転戦する方はどうやって税金を支払っているのだろうと思われますが、個人事業主であればおそらく本拠地であるフロリダ州で申告しているのではないかと想像します。米国の税金はほぼ素人なので想像でしかないですが、フロリダ州は個人所得税がゼロなのでアメリカの国税(連邦所得税)だけの負担だと思われます。累進所得税は日本よりかなり金持ちに甘いので日本に住んでいるよりかは負担は小さいと思います。

 

3.大坂選手と国外での賞金

 

 今回大坂選手にとっては国内での所得ですので比較的単純ですが国外での賞金はどうなるのでしょうか?例えば、来週日本で開催される東レパンパシフィックの賞金はどうなるのでしょうか? 日本の大会での賞金だと「日本で働いた対価」(国内源泉所得)とみなされますから日本で税金を支払わなければなりません。ただ、いちいち確定申告をそれぞれの国でやっていられませんから、日本の場合は源泉所得税として20.42%を差し引いて主催者側が支払っていると思われます。簡単に言うと日本で20%余りの税金を納めるわけです。

 ただし、一般的にはこの賞金にかかった税金はアメリカで差し引くことができます。アメリカですべて世界中で獲得した賞金やスポンサー料を合算して税金計算をしますがそこから他国で支払った税金を差し引くわけです。

 実は消費税も納める必要があります。ただ、これも外国の選手の場合、主催者側が変わって納めることになっているので賞金は税込み、税抜きと気になるところではあります。

 

4.マネージメント会社

 

 ただし、もしかすると法人化しているかもしれません。賞金が法人受取にできるかは調べたのですがわかりませんでしたが、スポンサー料などは法人受取にすることができるはずです。本拠地を税金の安い国において、経費を合法的に十分計上、所得も家族に分散させるなどで累進税率を下げることも可能です。こういった手法で節税を行われているスポーツ選手は多くいるとは思われます。

 

 

 

 

 

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会社の別荘のお話

2018.08.15


 

    会社の別荘

 

 お盆でお休み中の方も多いかと思われます。この時期は通勤時間帯でも電車がすいていて非常に快適です。多少電車にお子さんの数が多く騒がしいですがこれも愛嬌といったところですね。私はこの都会がすいた感じが好きなのとITや外資系などあまりお盆に関係のないお客様もいらっしゃるのでこの時期は営業中です。ただ、休まれる方にとってはホテルなどはやたらと高いし、頭の痛いことではないでしょうか?そういった意味ではこの時期別荘とかあるといいなぁと会社経営の方などは思われるかもしれません

 

    会社の別荘は福利厚生費になるか?

 

 別荘を購入した場合、経費の対象になるのは建物の減価償却費だけと思われます。そしてこの部分、社員が皆気軽に使えるような状況でしたら福利厚生費で税務署からにらまれる可能性は低いかなと思います。ただし、何かしら使用状況がわかる記録を残しておく必要があります。ありがちなのは表面的にはみな使えることになっていますが、不文律的に社長とせいぜい役員くらいしか使えないことになっており、使用状況記録で一般従業員はほぼ使っていないといったことだとリスクは高くなります。最悪役員賞与として経費はすべて否認されたうえ、役員も所得税の課税をされてしまうという、「往復ピンタ」です。

 

    一人社長の別荘は

 

 一人社長が別荘を購入した場合どうなるかですが、従業員はいないわけですから福利厚生費とみるのは難しいです。そもそも福利厚生費は「従業員の労働意欲増進のための間接給付」ですから意欲があってあたりまえ(と思われる)社長や役員への給付は税務署としては認められないのです。全く認められる余地はないのかというと、強いて言えばゲストハウスとして顧客等を接待するためのいわゆる接待交際費は余地があるのではないかと考えています。しかし、これも一考の余地があるレベルであって、相当きちんとした実態と必要性が求められると思います。まちがっても、形式的に仲のいい得意先を少し招待して偽装するなどは止めてくださいね。

 

 

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