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会計・税務

個人事業主や一人社長にお勧めできない節税

2018.10.31


 

    1.年末に考えること

 

 だんだん朝晩は冷え込むことが多くなり、体調を崩される方も多いようです。お体に気を付けてお過ごしください。いよいよ今年もあと2か月になりました。会計税務まわりでいうと目先は年末調整ですが12月決算や個人事業主の方にとっては確定申告に向けて決算が近づいてきております。よくあるのが決算をいざ〆て利益が多すぎて税金どうしようかと考えることですが、決算日をすぎてからの税金対策は極めて限られています。年末がかき入れ時で終わってみないと全くわからないという方は別ですが、10月、11月というのはちょうど3四半期終わっているわけですからちょうどどの程度納税があるのかなと考える良い機会です。

 

    2.経営者としての目標と節税の関係

 

 おそらく経営者の方々(個人事業主やフリーランスの方々も経営者です)はそれぞれの目標や理念があると思いますが、それを達成するにはお金の裏付けが必要です。私はお金は経営者にとっての水や空気で、ある程度豊富にあるべきものと思っています。その際、税理士としてのアドバイスは「お金を残す」ということが目的であって「節税」ではないと思っています。「節税」は「お金を残す」ための手段であってそれ自体が目的ではないわけです。

 したがって、お金を残すということでは冗費を削るということも大切なわけです。私の場合「利益が出そうだから何か費用使ってください」というアドバイスは原則しません。当然来期必要なものを今期前倒しするというのはアドバイスとしてはありますが。以下の例で説明します。単純に利益が100万円で税率が30%だったとします。税金払うくらいならば使ってしまえと飲食費で100万使ったとすると確かに税金はゼロです。しかし、手元に残るお金もゼロです。一方真面目に100万円を申告して30%税金を払たっとしても手元には70万円残ります。当然その飲食費100万円が将来の営業活動に役立つ生きたお金ならば別です。こんな単純な例だと皆さん分かるのですが現実はみなさんわりと分かっていないです。

 

    3.お金を使う節税

 

 中には家族や友人などとの飲食を経費の中に紛れ込ませている方もいるかもしれません。特に「友人」の場合「仕事仲間」との線引きも難しいですからよほど不合理でない限り私もくどくどとは申し上げないですが気になることはあります。お金を儲けた場合、ある程度寄付をしたり世の中や友人などのために使うというのは悪いことではありません。ただ、往々にしてぱ~と気前よく・・・となりがちです。そして残念ながら単に浮かれて気前のいい方の周りにはそれにありつこうというタイプの方々が近づいてくることが多いです。こういう方々はいざ困った際にはさ~といなくなります。要するに私用と事業の線引きがあいまいだとついつい冗費を使ってしまうわけです。払う税金が少なくなって得した気になっていますが、冗費を使って結局手元に残る額は少なくなるというパターンです。結論としては「お金を使う節税」は気を付けないといけないということです。

 

    4.経営者と税金

 

 当然無駄な税金は払わないように対策は必要です。ただし、これは無駄な費用の削減という手段の一つにすぎません。程度問題はありますが、中長期的に成功している方というのはある程度公私を分けて身ぎれいにしている方が多い気がします。節税としては様々な税制上の特例や有利な税制の選択で行うのが王道で経費をかける(お金が出ていく)タイプは本当に必要かをよく考えてということになるかと思います。

 

 

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インボイス制度導入で消費税免税制度はなくなる?

2018.10.03

 

 

1.実は消費税増税より影響が大きいインボイス制度

 

 消費税の10%への引き上げまでいよいよ1年を切りました。平成31年10月から消費税は10%(軽減税率8%もあり)になりますが、不思議なくらい静かです。インボイス制度の導入は平成35年10月からですがこれも一部システムの改修が必要との声を聞きますが、これもあまり話題に上がってこず、大企業にしか関係のない話だと思っている方もいらっしゃるかもしてません。

 しかし、今免税事業者となっている小規模事業者の方にとっては実は大きな事かもしれません。簡単に言うともしあなたが免税事業者のままであったとすると、あなたとの取引を止める事業者や企業が続出する可能性があります。どうしてなのでしょうか?

 

2.インボイス制度の整理

 

 課税売上(ざっくりいうと税抜売上)1000万以下の事業者は現在免税事業者として消費税を納付する必要がありません。しかし、それ以外の事業者(以下課税事業者)は原則受け取った消費税から支払った消費税を差し引いた部分を納税しなければなりません(要するに受取消費税-支払消費税)。
おそらく免税事業者の方にとっては受け取った消費税の方が多いでしょうから、その分は実質的に利益となっていたはずです。これを益税と呼んでいました。

 今後インボイス制度が導入されると課税事業者にとって差し引ける消費税は「適格請求書発行事業者」によって発行された適格請求書に記載されたものでなくてはなりません。この「適格請求書発行事業者」は登録が必要で、この登録の要件として「課税事業者」でなければなりません。要するにお客様が消費税課税事業者であれば免税事業者であるあなたからの請求書は消費税部分差引できないので取引を拒否される可能性があります。実は経過措置として3年間は免税事業者でも仕入税額の80%は控除できるといった制度はありますが、そんな面倒なことはまずお客様はしないはずでしょう。

 

3.対策について

 

 ただ、このインボイス制度の導入で消費税の免税制度がなくなるというわけではないのが注意点です。したがって、お客様が消費税を納税する必要のない一般消費者や免税事業者ばかりであれば特に適格請求書の発行の必要もないですから問題はありません。一方、免税事業者である小規模事業者としては消費税は取りませんと宣言して請求書を出すことも可能だと思いますが、課税事業者としては処理が面倒ですし、前から取引があって定価商売でもない限り消費税が入っていないのかどうか判断できませんからやはり取引から外されてしまうことは多いかと思います。

 したがって、対策としては消費税課税事業者を選択して消費税課税事業者を選ぶしかないと思います。ただし、簡易課税制度がありますのでそれを利用するというのも一つの方法です。これは売上の一定割合を仕入とみなして消費税を計算するものでこれならば電卓で計算できるレベルです。

 小規模事業者の方にとっては厳しい制度ですが本来消費税はそれぞれの事業者のふところに残る性質ものモノではないので仕方ないとあきらめざるを得ないと私は思います。

 

 

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なぜ消費税軽減税率対策補助金は人気がないのか?

2018.09.26


 

    1.軽減税率補助金が不人気

 

 中小企業庁の軽減税率補助金が人気がなく延長が来年まで延期になったという記事が先日日本経済新聞に載っていました(注:細かく申請の期限はタイプによって違うので必ず中小企業庁のHPで確認してください)。普通この手の補助金はむしろ期限までに申し込みが殺到して〆切になってしまうケースが多いです。なぜこんなに人気がないのか不思議です。

 

    2.軽減税率対策補助金とは

 

 
 来年10月から消費税が10%になります。自民党の総裁選も終わりましたし、もう1年後ですのでさすがここから止めるというのは考えにくくなっています。かなり厄介なのが軽減税率の問題で食料品等は軽減税率が適用されますが、「食料品等」の定義は難しいですし、飲食店等で持ち帰りと中でそのまま食事をするのでは税率が違うといったかなり面倒な問題が生じます。そのため軽減税率に対応できるレジや受注システムの導入が必要になり、この補助金についてざっくり申し上げるとこれを中小企業についてはレジは1台につき20万円(補助率はおおむね3分の2)、受注システムについては1000万(補助率がおおむね3分の2)を支給するというものです(この条件は細かく定まっているのでこれも中小企業のHPで確認ください)。

 

    3.軽減税率補助金の不人気がなぜ不思議か

 

 
 補助金の場合不人気な一つの理由としてやたらと書類を徴求され面倒だということがあります。しかし、この補助金の場合、一部を除き代理申請が可能です。いわゆる購入先の業者が代わって補助金の申請をしてくれるわけです。当然、レジ業者としてはこれはビジネスチャンスですから積極的に営業してはずです。あまり、この補助金自体のハードルは低めですからもう少し補助金の申請あってもいいじゃないかぁと思うわけです。

 

    4.なぜ軽減税率補助金は不人気

 

 
 ということはそもそも軽減税率対応レジや対応システムが大して特需と言えるほどは売れていないのではないかと想像します。なぜ売れていないのでしょうか?これはおそらく前回一回消費税増税が延期になったのでもしかしてまたそうなるんじゃないかという発想があるのかもしれません。政治の話なので絶対はないのですが、今回消費税増税を見おくる可能性は非常に低いと思います。やはりどこかで起こってほしい願望には目をつぶってどこかで見切りを付けることが必要だとおもいます。補助金はたぶん上限が決まっているのでどこかで打ち切りになってしまいますので。

 

 

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大坂選手の賞金と税金

2018.09.12

 

1.気の毒な大坂選手と嫌な感じのアメリカ

 

 テニスの大坂選手の全米オープンでの活躍と、あのアウェイの雰囲気の中での20歳とは思えない毅然とした態度は素晴らしかったと思います。ただ、一方でアメリカという国の嫌な側面が見えた気がします。セリーナ選手の審判に対する態度は極めて感情的でプロフェッショナルとして恥ずかしいものであり私は擁護に値しないと思います。彼女は女性差別と闘うなどと話し、米国では擁護する方も多いようですがどう見てもただ単に自分のイライラを発散させただけで女性差別と闘うといった公憤から出た行為のようには見えませんでした。こういった差別にといった次元にもっていけばすべて正当化される(一種のPolitical Correctnessのような主張)という風潮はすごく嫌なものを感じます。

 また、表彰式でのブーイングや主催者の大坂選手よりもやたらとセリーナ選手を持ち上げる発言などトランプ大統領的な「アメリカ第一主義」がだんだん一般に浸透してきたみたいですごく気持ち悪いです。ただし、その一方でやはりセリーナ選手の態度に対する純粋な批判や、全米オープンの表彰式での主催者や観客の態度を批判するメディアの記事もあるようで、ある程度のバランスが取れているところはなにかと一色になりがちな日本のマスコミより健全な気がしますが。

 

2.大坂選手と税金

 

 さて、いきなり下世話な話になってしまいますが、全米オープン優勝で賞金380万ドル(約4億2千万円)を彼女は手にしました。テニスプレイヤーのように世界中を転戦する方はどうやって税金を支払っているのだろうと思われますが、個人事業主であればおそらく本拠地であるフロリダ州で申告しているのではないかと想像します。米国の税金はほぼ素人なので想像でしかないですが、フロリダ州は個人所得税がゼロなのでアメリカの国税(連邦所得税)だけの負担だと思われます。累進所得税は日本よりかなり金持ちに甘いので日本に住んでいるよりかは負担は小さいと思います。

 

3.大坂選手と国外での賞金

 

 今回大坂選手にとっては国内での所得ですので比較的単純ですが国外での賞金はどうなるのでしょうか?例えば、来週日本で開催される東レパンパシフィックの賞金はどうなるのでしょうか? 日本の大会での賞金だと「日本で働いた対価」(国内源泉所得)とみなされますから日本で税金を支払わなければなりません。ただ、いちいち確定申告をそれぞれの国でやっていられませんから、日本の場合は源泉所得税として20.42%を差し引いて主催者側が支払っていると思われます。簡単に言うと日本で20%余りの税金を納めるわけです。

 ただし、一般的にはこの賞金にかかった税金はアメリカで差し引くことができます。アメリカですべて世界中で獲得した賞金やスポンサー料を合算して税金計算をしますがそこから他国で支払った税金を差し引くわけです。

 実は消費税も納める必要があります。ただ、これも外国の選手の場合、主催者側が変わって納めることになっているので賞金は税込み、税抜きと気になるところではあります。

 

4.マネージメント会社

 

 ただし、もしかすると法人化しているかもしれません。賞金が法人受取にできるかは調べたのですがわかりませんでしたが、スポンサー料などは法人受取にすることができるはずです。本拠地を税金の安い国において、経費を合法的に十分計上、所得も家族に分散させるなどで累進税率を下げることも可能です。こういった手法で節税を行われているスポーツ選手は多くいるとは思われます。

 

 

 

 

 

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会社の別荘のお話

2018.08.15


 

    会社の別荘

 

 お盆でお休み中の方も多いかと思われます。この時期は通勤時間帯でも電車がすいていて非常に快適です。多少電車にお子さんの数が多く騒がしいですがこれも愛嬌といったところですね。私はこの都会がすいた感じが好きなのとITや外資系などあまりお盆に関係のないお客様もいらっしゃるのでこの時期は営業中です。ただ、休まれる方にとってはホテルなどはやたらと高いし、頭の痛いことではないでしょうか?そういった意味ではこの時期別荘とかあるといいなぁと会社経営の方などは思われるかもしれません

 

    会社の別荘は福利厚生費になるか?

 

 別荘を購入した場合、経費の対象になるのは建物の減価償却費だけと思われます。そしてこの部分、社員が皆気軽に使えるような状況でしたら福利厚生費で税務署からにらまれる可能性は低いかなと思います。ただし、何かしら使用状況がわかる記録を残しておく必要があります。ありがちなのは表面的にはみな使えることになっていますが、不文律的に社長とせいぜい役員くらいしか使えないことになっており、使用状況記録で一般従業員はほぼ使っていないといったことだとリスクは高くなります。最悪役員賞与として経費はすべて否認されたうえ、役員も所得税の課税をされてしまうという、「往復ピンタ」です。

 

    一人社長の別荘は

 

 一人社長が別荘を購入した場合どうなるかですが、従業員はいないわけですから福利厚生費とみるのは難しいです。そもそも福利厚生費は「従業員の労働意欲増進のための間接給付」ですから意欲があってあたりまえ(と思われる)社長や役員への給付は税務署としては認められないのです。全く認められる余地はないのかというと、強いて言えばゲストハウスとして顧客等を接待するためのいわゆる接待交際費は余地があるのではないかと考えています。しかし、これも一考の余地があるレベルであって、相当きちんとした実態と必要性が求められると思います。まちがっても、形式的に仲のいい得意先を少し招待して偽装するなどは止めてくださいね。

 

 

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サラリーマンにも経費はあるの?

2018.08.08


 

    平成30年度税制改正の目玉

 

 平成30年度改正で所得税についての大きな変更は給与所得控除が一律10万円引き下げられ、その分が基礎控除に振替えられました。通常会社員の税金を計算する際には実際の給与から「給与所得控除」と「基礎控除」という金額を引いたのちに税率を掛けます。会社員の方にとっては引き算の項目の中の入り繰りに過ぎないですから影響はないと私は思っていました。

 ただし、年収1000万超の方にとっては給与所得控除が220万で頭打ちになってしまうので増税です。税制の観点からは年収1000万超というのは高収入だと思われているようですが、日本の会社の普通の大企業会社員では大抵40台後半くらいのちょうど子供がお金がかかる時期にこのくらいの年収になるわけです。決して生活が楽とは限らないのですが消費税などとは違いどこからも反対の声が上がらないのは哀しいことです。

 一方個人事業主やフリーランスは給与所得控除がないですから基礎控除が10万円増えたということはほぼ10万円経費が自動的に認められたと同様の効果がありますからここは減税です。

 

    サラリーマンの経費

 

 私も気づかなかったのですが、税務通信で「特定支出控除」の話が載っておりここにこの給与所等控除の引き下げの影響の話がでてきます。簡単に言うと給与所得控除額の二分の1を超える額の分、サラリーマンが経費を使った場合、これがサラリーマンの経費として認められるわけです。平成24年度改正前はこれが「給与所得控除の額を肥えた部分」だったため、申請した人数がなんと一けたという絶滅危惧種のような制度でしたが、税制改正で1000件台になったと少し話題になりました。ただ総務省の2017年の調査で雇用者は5819万人で適用した方が1618人なので0.003%だけしか申告した人がいないという、役に立たないと話題のセルフメディケーションの約26000人を大幅に下回る申告数です。
 理由としては給与所得控除の2分の1のハードルの高さと、領収書をきちんと保管しなければならない煩雑さ、⓵通勤費⓶転居費⓷研修費⓸資格取得費⓹帰宅旅費⓺勤務必要費(図書費、衣服費、交際費等合計65万円上限)と中身が決められかつ、会社側に証明書を出してもらわねばならない点でしょう。

 

    少しだけ使いやすくなった特定支出控除

 

 今回の税制改正で給与所得控除が下がったので、自動的にこの特定支出控除のハードルも下がりました。今まで例えば年収400万の方は134万円を超えた経費だけ認められていましたが、今回の改正で124万円を超えた部分についての経費について控除が認められました。加えて、上記の⓹帰宅旅費ですが以前は公共交通機関のみでかつ月4回までという制限がありましたが、これが撤廃され、月何回でもよくかつガソリン代や高速料金も認められるようになりました。何らかの事情で2重生活を余儀なくされ、かつ家庭の事情等で頻繁に帰宅ひなければならない方にとっては朗報かもしれません。また、引き続き高額の資格取得費・研修費がかかる方や新幹線通勤の方、自腹交際費が多い方などはもしかすると使えるかもしれませんので一応頭には入れておいた方が良いかもしれません。

 

 

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お子様(孫)名義の預金や保険は大丈夫(贈与時気を付けるポイント)?

2018.07.25

 

     

     

     最近の関東地方は猛暑というより酷暑で本当に外を歩きたくない日々が続いています。
    できるだけ昼間のアポイントは入れずにもし可能であれば車移動をしています。でも車から
    少し歩くだけでもヘロヘロになる感じですね


     

       

      税理士会の研修

     

     
    昨日昼間に見田村先生の「税理士が見落としがちな税務の盲点」という地元税理士会のセミナーに行ってきました。私の場合わりとお客様は若い方が多いので資産税関係は比較的少ないのですが、確かに日頃見落としがちなポイントあるよなと思いましたのでいくつか挙げておきます。

     

       

      贈与の都市伝説

     

     よくある贈与の話として110万までは非課税ということは皆さんほぼご存知なようです。ただし、都市伝説として例えば同じ金額110万を毎年4月1日という同じ日に贈与すると、例えばそれが10年続いたとすると税務当局は1100万贈与したものとみなして課税するよというものがあります。ようするに税務当局としては1100万を10回に分けて贈与したものとみなして課税するというものです。これについては、信託銀行が暦年贈与サポートというサービスを提供する際に、国税庁に照会して金額をまとめて課税することはないですという回答をもらっています。要するに毎年同じ日に同じ金額を振り込むような形式でも110万以下であれば課税されませんと税務当局から回答があったわけです。ただし、無条件で認めるといったわけではなく、それには気を付けるポイントがあります。

     

       

      贈与時に気をつけるポイント

     

     気を付けるポイントとしては1回の振込ごとに贈与する人と受け取る人との間で契約を結ぶことです。2つ目は手渡しではなく振込等きちんと贈与の事実が残る形で残しておくことです。そして振込先の通帳や印鑑はその受け取った本人(または親権者)がきちんと保管していることです。よく孫名義などで預金通帳をつくったり、自分の死亡保険を孫に贈与した資金で行うなどする方いらっしゃいます。いざ相続の時に亡くなったご本人の通帳の束の中から孫名義の預金通帳が出てきたり、その通帳から保険料が払われていたりすると頭を抱えたくなります。当然印鑑もなくなった本人の印鑑ですし、贈与契約書などはありません。このようなケースは「名義預金」といって亡くなった本人の相続財産に分類されてしまいます。このあたり税務署はきちんと見ているのでかなりの確率で発見されてしまいます。
     要するに、贈与をするにあたってはきちんと形式を整えていくことは非常に重要ですよということです。契約書や通帳の管理など外見上しっかり贈与したということが明らかなようにしておくことが必要なわけです。
     まったく知らなかったわけではないですが、注意を払っておかねばならない点でありこのあたり非常に勉強になりました。

     

     

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小さい会社の効率化を阻むもの

2018.07.18


 

     

    クラウド会計ソフトの勧め

 

 私は、お客様の会計ソフトとしてクラウド会計ソフトをお勧めしています。理由は個人のパソコンで保管だとデータ消失などのリスクがありますがないこと、クラウドなので顧問税理士とお客様が同じ画面を見ながらリモートでも様々なお話しができることがあります。加えてAIを使った自動仕訳機能やAPIといった銀行データの自動読み込みなどがあり、かなり効率化という意味では役に立ちます。

 一方、悪い点は、新興のクラウドソフトウェアメーカーのサポートサービスは質が悪く、今までの伝統的な会計ソフトメーカーよりかなり見劣りすることです。その他のサービス内容もコロコロ変わり、安定性がありません。こういったところに、拡大至上主義というベンチャーの悪い側面が出ていて、気になるところではあります。こういったデメリットもありますが、それでも長い目で見ると効率性とクラウドのデータ保管(セキュリティもいいとはうたっていますが、これは私は判断できません)の安定性は大きな魅力なわけです

 

     

    会計の効率化を妨げるもの

 

 しかし、それを妨げるものが一方であります。それは、一般の市中銀行のインターネットバンキングサービスです。一般銀行は法人になると設定料だとか毎月のインターネットバンキング手数料だとかちまちま手数料を取ります。かつ振込手数料がATMと比べ同じか下手をすると高いケースさえあります。銀行の戦略として店頭での仕事をできるだけ減らすということがあるはずなのでインターネットバンキングに今どき手数料を払わせるなど時代錯誤と思うのは私だけでしょうか?

 

     

    起業家とネット専業銀行

 

 したがって、私は法人の口座はインタネット専業銀行で開設していますし、お客様にも勧めています。起業家の方の中には「振込先がネットバンキング専業銀行だと怪しい会社と思われないかしら」と思う方いらっしゃるかもしれませんが、大企業でも振込先がネット専業銀行だから怪しいなどと思う会社は私の知る限りありません。ただ、現金商売でたまった現金を銀行に預けたいという場合はネット専業銀行は不便です。このあたりは早く諸外国並みにキャッシュレス化が進んでほしいものです。

 

     

    借り入れしたい起業家はどうするか

 

 また、銀行借り入れをしていて、どうしても市中銀行を使わねばならない方、交渉は可能です。中小企業でも財務内容が悪い会社以外であれば銀行としても取引は継続したいものです。取引継続の条件としてインターネットバンキングの手数料減額や振込手数料減額は交渉可能です。会社員時代は結構このあたりシビアに銀行に対峙し、振込手数料などは減額に成功しています。このあたり是非やってみてください。

 

     

    おまけとお知らせ

 

 余談ですが今は確認していませんが、数年前どのメガバンクのインターネットバンキングも英語対応がありませんでした。海外の方から「これでグローバルバンクとか言っているわけ?」と鼻で笑われてしまいました。もし今もそのままだったら国辱モノなので何とかしてくださいね。

 

 

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ポイント制度やスタンプカードはこれからどうなる

2018.07.11


 

     

    新しい収益基準

 

 上場しているような大企業を除けばあまり会計基準の変更は中小企業には関係のないことがほとんどです。ただし、今回の新しい収益基準(売上の計上の考え方が変わります)は少し中小企業の税務処理にも影響を及ぼしそうです。上場企業への強制適用は平成33年4月1日決算開始企業からですが、任意開始は平成30年4月1日開始からです。このブログは専門家向けではないのですご~く乱暴に新しい収益基準をいうとこんな感じです。

 売上を上げるというのはあなたがお客様に何かしてあげて(これを履行義務とか呼んでいますが・・)お金とかをもらうことなので、「何かしてあげた」時にもらう(もらった)お金を割り振ってねということです。ここら辺が今まであいまいだったので厳密にやりましょうということです。

わかったようなわかってないような話なのでちょっと例を挙げます

 

     

    新しい収益基準の例

 

 機械を販売して据え付けをしてあげるようなケースがあります。据え付けは素人のお客様ではできなくてあなたの会社でしか据え付けができないようなものです。今までは、真面目な会社は据え付けが終了したところで売上計上、少し真面目な会社は例えば90%を出荷時点で売上で10%を据え付け終了時に計上、普通の会社は出荷したところで収益計上していました。新しい基準だと「何かしてあげること」(履行義務)が終わっていないですから出荷の際には売上は計上できず据え付けが終了したところで売上計上です。ただ、ここまできっちりやるのは上場企業の話ではあると思いますが、中小企業も当然こういった基準適用してもかまいません。ではポイントやスタンプカード見ていきましょう

 

 

     

    ポイントとスタンプカード

 

 皆さんの会社でもお客様に100円購入につき1ポイントつけたり、ラーメン屋などやっていればでスタンプカード作って、3つたまると味玉無料とかあるかと思います。例えばお客様が10000円のものを購入したとすると、あなたの会社は100ポイント(1ポイント1円なので100円分)お客様にあげることになります。あなたの会社の商品を買ったことにより重要な権利(100円分のポイント)をお客様にあげているので「なにかしてあげること」(履行義務)があるわけです。お客様にとって買った商品の利用と将来のポイントは全く別物なので分けて売上計上するということですが要するに商品を売った時は9900円(100円割引)として処理して、残りの100円はお客様が次回このポイントを使ったときに売上げ計上してねということです。

 これは上場企業は強制ですがその他の中小企業は任意です。ただ、ポイント分割り引くのは以前は税務署はノーでしたが、今回は収益基準の変更なので税務署もオーケーになりました。ただし、いくつか税務署はいくつか条件つけました。スタンプカードのようなある程度貯めないと権利が行使できないもの(スタンプ一個だと何ももらえないもの)は税務上は割引のように処理するのはダメです。要するに最低単位(1ポイント)でも使えるものでないとダメということです。確かにポイント貯めるの忘れたラーメン屋さんのポイントカードたまに発見することあります。使われない事も多いのでそれは仕方ないかもです。

 新しい収益基準、日本語は国際会計基準の英語を直訳的に持ってきているので非常にわかりにくいです。上場していない企業はふつう関係ないのですが今回ばかりは関係する会社もあるかもしれませんので気になる方は顧問税理士などに聞いて見たほうが良いかもしれませんね(会計オタクでない限り自分で読むのは止めた方がいいです)。

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源泉徴収の支払の時期がやってきました。

2018.07.04


 

 

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    源泉徴収納付の季節がやってきました

 

 梅雨が明け暑い日々が続きやや寝不足と夏バテ気味な日々が続きます。皆さまいかがお過ごしでしょうか?さて、今月比較的規模の小さな企業などを経営されている方々は源泉徴収の納付の時期がやってきました。本来給与や顧問税理士などの報酬から源泉所得税を差し引いて支払い、翌月の10日までに支払いをしなければなりませんが、従業員10人未満の事業者については納期の特例の申請を提出すれば7月10日と1月20日の2回支払えばよく、今月の10日がその日にあたります。

 個人事業主は源泉徴収して納税する必要がないのかというのそのようなことはないですが、フリーランスのように一人で事業をやっている方(言い換えると従業員、アルバイト等を雇っていない方)は免除されています。

 

     

    源泉徴収納付忘れたらどうする?

 

 税務調査などで源泉徴収漏れを指摘されると納税額の10%の不納付加算税と年3%弱の利子税(3か月以降は年9%弱)がかかりますが、税額5万円未満は(不納付加算税5000円未満)不納付加算税が免除されます。ちなみに不納付加算税については自分で気づいて自主的に納付した場合は5%に負けてくれますし、過去1年間に納付遅れがなくかつ期限より1か月以内であれば不納付加算税もかかりません。別に遅れることを推奨はしませんが、たとえ10日に遅れても速やかに支払えば特にペナルティもなく済むので、どうせ遅れたので税務署から言われるまで黙っておこうなどとはしないでさっさと納付漏れに気づいたら納付したほうがよいと思います。

 

     

    源泉徴収納付の特例本当に必要?

 

 いくつかややこしいことがこの納期の特例にはあり、給与、士業の報酬、経営コンサルについては問題がないのですが、講演・セミナーやデザイン料など定期的な支払ではないものについては毎月支払わなければいけません。また納期の特例の適用は出した月の翌月からなので本来は提出した月の源泉徴収は翌月納めなければなりません。実はこの納期の特例はかえって面倒な気がします。

 そもそもなぜこのような特例があるのかというと、中小企業者の事務手続きの軽減と資金繰りの緩和が狙いらしいです。しかし、そもそもあくまで預かったお金ですから、それを自己の資金繰りに使うというのはどんぶり勘定を助長するようなものです。かつ事務の軽減をというならばもう少し電子納税を簡易にして振込用紙で窓口で払うといった前時代的な方法を改めていただいたほうがよほど中小企業のためになと私は思います。

 

     

    お知らせ

 

 

 

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