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会計・税務

小さな会社の社長が気をつけたい源泉徴収の超基本

2019.07.17

 

    1.源泉徴収とは

 

 給与、報酬、利息、使用料などの支払側が相手側に支払う前に所得税等を差し引き、その部分を税務署等に納付する仕組みです。ざっくばらんに言うと給与についてはサラリーマンやパートの人たちがみな確定申告をしたら税務署の人たちあまりに大変です。そのため天引きするのが給与の確定申告です。報酬、いわゆる個人事業主への支払いについては、とりっぱぐれがないように税務署で前もって税金分押さえておこうということだと想像します。小さな個人事業主でこういう制度でもないと進行しないでポケットに入れても税務署としてはいちいち調べていられません。
 ただ、この源泉徴収の制度、事業を行う人、いわゆる小さな会社の社長さんが気を付けることとしては、この責任は支払う側にあるということです。個人事業主への報酬、相手が源泉徴収部分書いてこないケースとかありますがそれは理由になりません。要するに相手が源泉徴収金額を請求書に書いてこなくても源泉徴収税額を払う義務は支払うあなたの会社側にあります。その税金部分をあなたが負担するとともに、不納付加算税10%(自主的に納付した場合は5%)と遅延利息がかかります。

 基本的に小さな会社が直面するのはおそらく従業員等の給与関連と外部の個人事業主等に対する報酬だと思いますのでそのあたり中心に話します。

 

    2.給与で気を付けたいこと―現物支給

 

 さすがに、給与やアルバイト代(月額88000円超)を払っていて源泉徴収をしていない会社はないとは思います。何かしら社員にお金を渡せば給与になり源泉徴収も必要そうだなと思うでしょうが、現物支給の場合は見逃しがちでしょう。太っ腹な社長さんで会社にカフェテリアを設けてすべて無料で社員は食べられる、または昼ご飯は全額会社支給とするといったケースがあるかもしれません。これが、どうなるかというと、その金額相当は給与とみなされ、従業員それぞれから源泉徴収しなくてはなりません。ただし、会社の食費補助額が3500円以下でかつ社員が半分以上を負担している場合には給与ではなく福利厚生費としてみなされ、源泉徴収も必要ありません。
 以前日本の名だたる大企業でも社食は有料、多少社員は安いですがせいぜい100円程度しか安くならないのに対して、シリコンバレーのベンチャー企業などに行くと結構カフェテリア無料というのはさほど珍しくなく、なんて日本の大企業はせこくて米国の会社は社員のことを大切にするんだと思っていましたが、これは税制の違いだったわけです。(米国の場合、車内カフェテリアは原則給与課税はされません)。
 社員旅行などもみんなで行く場合はよほど目が丸くなるような豪華旅行でない限り(おおむね4泊5日以内で、従業員の半分以上参加)特に給与とはみなされません。ただ、私も会社員時代思ったのですが社員旅行行かなくてもいいからその分お金でくれよと思いましたが、そうするとお金の部分は給与として課税されてしまいます。また、社員が社長の家族しかいない場合は、社長個人の経費とみられ役員賞与扱いとみなされるリスクが高いと思いお勧めはしません。

 

 

    3.アルバイト、パートで気を付けること

 

 皆さん88000円以下だと源泉徴収はいらないということで、ほとんどアルバイト、パートで源泉徴収をしていないと思いますが、これの条件として扶養控除等申告書を入手していることが条件です。これが提出されていないと源泉徴収の税額表上乙区になり3.063%を源泉徴収しなくてはなりません。割と税務調査で狙ってくるところですので注意したいところです。

 ただ、外国人のアルバイト(学生)などの中には日本国内で税金がかからないケースがあります。これはその国との租税条約によります。わりと有名なのが中国との租税条約で中国の学生で一定の学校に通っている場合は租税条約の届けを所轄税務署に提出することにより源泉所得税を免税とすることができます。ただ、このあたりは顧問税理士に聞いて確認ください(一般の税務職員だと租税条約などは詳しくない場合が多いので)。 

 

    4.報酬

 

 相手が個人事業主だときちんと源泉徴収を計算しない、または間違えていることがあります。よく間違えているのが交通費でしょう。業務委託先の個人事業主が立替交通費なども一緒に請求してくると思いますが、この交通費も源泉徴収しなくてはなりません。自分も納得感はないですが税務署サイドとしては「請求金額」ということでは交通費も実際の報酬も一緒という考えです。

 同じように消費税も原則は消費税も含めた金額から源泉所得税の金額を計算します。ただし、請求書等で消費税を明確に区分している場合は消費税部分から源泉所得税を取らないことは許されますが、区分されていない場合は消費税込みで源泉所得税を計算しなくてはなりません。

 いろいろ源泉所得税落とし穴があり、意外に税務調査で狙ってくるところです。気を付けたいですね。

  

 

 

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こんなお客様は嫌だ -税理士が嫌がるお客様のタイプ

2019.06.19

 

    1.税理士どおしの交流

 

 税理士どおし、わりと横のつながりがありいろいろな場で情報交換しています。典型的なのが税務署の管轄ごとにある税理士会の支部活動でしょう。昨日は私は所属している練馬西支部の野球部の練習に出てきました。この季節、ブロックごとの野球のリーグ戦があり、それに備えての練習です。我々練馬西は城北ブロックということで練馬東、王子、板橋、豊島、荒川などでリーグ戦を行います。わが練馬西支部は和気あいあいをモットーに楽しくやっており、一応Aクラス入り目指していますが本当はなんとか一つは勝つといった感じです。

 昨日の練習も元甲子園児の日本生命職員の方にノックをやシートバッティングのピッチャーをやっていただきました。ノックではフライのバンザイ、ゴロのトンネルは珍しくなく珍プレーの宝庫ではあります。また、こういった野球で汗を流した後は、あとの飲み会ビールで補給しますので、それもまた楽しみです。

 

    2.困ったお客様

 

 飲み会などあると多少困ったお客様関係の愚痴はたまに出ます。やはり一番税理士が嫌がるのはかくし事をする方でしょう。こっそり売上げを抜いたり、経費を水増ししたりする方です。そして、税理士が発見したとしても、いろいろと理由(へ理屈的なものが多いです)を付けてアドバイスに応じない方です。税務調査の際、隠していることがいきなり露見しても、知らないわけですから税理士としては対策を立てようもありません。かつそのような方に限って、「何とかしてほしい」といったり税理士に責任を押し付けたりと無理を言ってくるそうです。幸い自分のお客様にはそのような方はいないので非常にありがたいことだと思っています。

 税務調査で脱税ほう助など税理士の関与が疑われるとよくても業務停止、最悪税理士資格はく奪で刑事罰の可能性もありますから、全くわりにありません。

 2つ目は申告の直前まで資料をくれない方です。決算などはおそらく普通の方にとっては面倒なことですし、かつ人間面倒なことは後回しにしがちです。このあたり私も十分理解はできます。ただ、税理士も普通何件もお客様がいるのである程度スケジュールを組んでやっています。そこに大幅に遅れる方がいると作業効率も良くないです。加えてやはり時間に追われて慌てて作業をすると間違えの可能性も高くなります。

 3つ目はやはりあれこれと何でも頼んでくるのですが、それに対する報酬を一切払わない方です。いろいろ契約形態によって異なりますが、例えば銀行からの融資で試算表を用意するくらいは通常の顧問報酬の中に入っていると思いますが、その中で事業計画の作成などを依頼された場合はそれは通常の顧問料金の外であることは多いです。こういった付帯サービスをあれこれお願いするのだけど支払いはしないという方は困ります。

 やはり税理士も人間なので困ったお客さんに対してはあまり親身にはなれませんし、事務的に淡々と仕事をすることとなると思われます。私の場合はわりと率直に申し上げ、場合によってはお断りしたこともかつて1件ありました。

 

    3.意外に嫌がられないお客

 お客様でよく「こんな初歩的なこと聞いてよろしいでしょうか」などと聞かれることがありますが、誰も質問されて面倒だという税理士は私の周りではいませんでした。意外とわりと私の周りの仲間では気軽に質問はしてもらった方がありがたいという方多いです。確かに変に自己流で変なことをやられてしまい収拾に困るより気軽に聞いていただいたほうがありがたいです。税務関係は「やる前」であったら何とかなりますが、「やってしまった後」では取り返しのつかないことも結構あります。そういった意味でもいろいろ聞いていただいたほうがありがたいです。

 ただ、緊急でもないのに土日祭日や平日でも早朝や夜遅く電話をひんぱんにかけてくる方はさすが嫌だという声は高かったです。確かに土日祭日でも営業されている方はいらっしゃるとは思いますが、やはり我々も休息は必要です。ただし、何か緊急時は当然かまいません。その際は遠慮なく土日休日でも差し支えはないですね。

 

 

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法人税の申告が期限に間に合わないと困る3つのこと

2019.05.29

 

1.3月決算の申告

 

 私事ではありますが3月決算の申告の業務がすべて終了しました。申告期限が過ぎてしまうとまずいので、申告月の後半にもなると申し訳ないのですがお客様に督促をひんぱんに行うこととなります。お客様にとっては自分の会社だけですが税理士にとっては3月決算はそこそこの数あるのでスケジュール管理しなければなりません。そして、焦ってまとめてやるとやはり人間ですのでミスの可能性は高くなります。かつ、気のせいかもしれませんが国税庁(eタックス)や地方自治体の申告システム(eLタックス)が月末動きが遅くなるように感じます。加えて以前月末にeLタックスがフリーズしてしまい申告ができなくなるという事件もありましたので気になるものです。

 でもそもそも期限に遅れるとどのようにまずいのでしょうか?個人の申告の場合は65万円の青色申告控除が一気に10万に下がってしまうなどわかりやすいペナルティがありますが法人はどのようなまずいことがあるのでしょうか?3つほどあげてみました。

 

2.一番怖いのは青色申告の取り消し

 

 2年連続期限後申告だと青色申告取り消しの事由になります。当然自分のお客様ではありませんが、実際青色申告取り消しになった法人の申告(清算)を依頼されたことがあり、税務署からの取り消し通知を見せてもらい本当に来るんだと変な関心をした覚えがあります。法人で青色申告を取り消されると繰越損失の控除ー簡単に言うと過去の損失を今年の利益から相殺できる仕組みができなくなる、少額資産(30万円未満)の経費計上ができなくなるなどのデメリットがあります。

 また、青色申告でない法人というのは決算・申告もきちんとできない法人ですということを表しているので社会的信用はほぼなくなると考えてよいでしょう。

 

3.無(不)申告加算税

 

 無申告加算税というペナルティががかかります。これは、税務調査の通知があるまでに自分で申告すれば税額の5%、通知があった後は10%(50万円超える部分は15%)そして調査が入ってから15%(50万超える部分は20%)とどんどん高くなってきます。そして地方税は不申告加算税で5%、調査が入ってから15%(50万超える部分は20%)とこれも地方税額に対して加算されます。加えて延滞税が一日あたりでかかります。
 災害などの場合は特例がありますがそれ以外で何かの理由でどうしても期限に間に合わない場合は、とりあえずざっくり概算で多めに納税してしまい、1か月以内に申告すれば初めての場合に限り(正確には5年以内に同様のことをしていないなどの条件あり)ペナルティは発生しません。

 もし、前から分かっている場合は事業年度終了の日までに税務署に届けを出せば1か月の申告の延長はできます。ただし、納付の延期はできない、消費税申告は延期ができませんのでそのあたりは注意が必要です。この制度はどちらかというと会計監査人設置会社で決算終了後、会計監査が終わらないと最終数字が固まらないといった会社のために用意されたものです。

 

4.銀行や公共の仕事

 

 銀行関連の手続きや公共の仕事をする際は税務申告書の提出を求められることは多いです。その際、期限後申告であれば融資や公共の仕事の受注は非常に難しくなります。こういった社会的信用が期限内に申告しないとかなり悪くなるというデメリットはあります。簡単に言うと税金の申告に遅れるような先だと仕事もルーズで、返済なども期限に遅れそうだと思われてしまうわけです。

 なかには赤字で納める税金も均等割りしかないから別に大丈夫と思う方もいらっしゃるようですがやはり物事きちんとやっておいた方がいいということです。

 

 

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本当に小さな会社では月次決算なんて必要ない?

2019.05.08


 

    1.そもそも月次決算とは

 

 長かったGW10連休も空けて世の中も通常モードに帰ってきたような気がします。私の場合は仕事柄あまりGWとかは関係なくややゆったり目の一週間だったかなというのが実感です。大きめな会社ですと月次決算を7日から始めるわけにはいかないので経理の方だとお仕事をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?逆に小さな会社ですと下手をすると1年間ほとんど領収書をためるだけで決算時期になって初めて顧問税理士にお願いする方もいるかもしれません。そもそも月次決算なんて何のために必要かと疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

 簡単に言うと月次決算は経営者の通信簿です。本来の通信簿の役目は単に良い悪いの結果だけを表すもモノではなく、その結果を見て改善を図るもので同じように月次決算も経営に生かさないと意味がないです。ただ決算書は通信簿ほど親切ではなく単に数字でしか返ってきませんから、それをある程度咀嚼して経営に生かさなければ意味がないです。ですから非常に小さな会社で社長が計数観念が優れていて頭で売上利益、資金繰りの状況がぱっと浮かぶようであれば極端な話月次決算は不要です。

 

    2.月次決算をどう経営に生かすか?

 

 月次決算を経営に生かすためにはまずは売上と利益を見ることでしょう。ただ、売上と利益を見るにあたってのポイントがあります。当然結果として幾らの売上と利益があって、前年や前月または予算と比べてどうだったかという面は重要ですが、なぜその結果が起こったかを分析していく必要があるでしょう。その際に典型的なパターンは顧客ごとまたは商品サービス、または販売チャネルごとに見ていくパターンでしょう。たとえば顧客ごとに売上・利益を見ていくわけです。よくあるパターンは大口の顧客で売上はたくさんあるのですが実はいろいろとクレームや返品も多く実は利益が出ていなかったなどということです。こういった部門別計算ができていない小さな会社は多く、実はそのあたり少し手直しするだけで利益が2倍になった会社もあります。

 こういった部門別計算で売上は比較的分割できるのですが費用の部分は難しいという話はよく聞きます。ただ、最初は直接費用である商品だったら売上原価やリベートなど直接かかった費用だけでかまわないと思います。それ以外の間接的な費用がもし大きい場合は配賦手法がありますが、それについては実際のその会社を見て判断という形になると思います。

 また、決算では資金収支(いわゆるキャッシュフロー)も作成して資金繰り計画などに生かす必要があります。資金繰り計画などを作っておくことの一番のメリットは銀行借り入れが必要なタイミングなどがわかる点で、このようなものを作って早めに銀行の担当者などに話を持ち掛けておくと融資の確率はかなり高まります。

 そして次のステップとしては貸借対照表に載っている固定資産が有効に活用されているか、在庫の管理は適切か、回収や未払のサイクルは適切かなどいくつかの見るポイントがあります。このあたり経営者であれば、ある程度は勉強していただきたいとは思いますが得手不得手もあるだろうとは思いますし、まだまだ数字を自分自身でみることに不安がある経営者の方も多いと思います。どうすればよいでしょう?

 

    3.数字を見るのが苦手な社長さんはどうするか?

 

 基本的には顧問税理士にお願いすることでしょう。ポイントとしては単に「会計用語」ではなく「経営用語」に変換して説明してくれることでしょう。要するに経営者が経営にどう生かすかという視点で税理士が説明してくれることです。顧問税理士にもいろいろタイプがあって、記帳が早くて得意、節税に強い、経営相談に強い・・などで意外に経営相談に強い税理士というのは少ないです。成長志向の強い会社の社長さんは最初からこういった経営相談に強い税理士に依頼するか、そうでなければ会計系のコンサルタントに合わせて顧問になってもらうか検討されたほうが良いかと思います。

 ステージごとにいうと起業したばかりは、記帳が早くて得意といった税理士さんがよいですが、成長ステージは経営相談に強い税理士、上場するなどさらなる大きな飛躍を求めるならば大手総合税理士法人、安定をもとめるならば節税に強い税理士といった感じで本当はステージに合わせて税理士も変えていった方が良いかと思います。

 

 

 

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節税経営者保険に待った!から考えたこと

2019.04.18


 

    1.節税保険に国税庁からまったがかかる

 

 節税保険について国税庁から待ったがかかりました。私は節税保険の「節税効果」については疑問を持っているので一部の特殊な例を除いては積極的にお客様に勧めていないので特には困らないのですが、一応私も保険会社の代理店なので某生命保険の担当者からの説明を聞きました。個人的には保険会社も今回の「待った」で 営業面で困っているだろうと思っていたところ意外な返事が返ってきました。
 そもそもの発端は日本生命が全額損金(経費)となって解約した時の最高返戻率が90%程度というフェニックスという保険を約1年半前に発売したのが始まりで、他の保険会社も追随しました。私は障害死亡以外の保険金が当初低いなど生命保険としてはトリッキーだと思い、まったく興味がありませんでした。ただし、節税効果といううたい文句、日本生命は代理店手数料を高めに設定しても販売拡大していたらしく、結構保険販売が好きな税理士の間では人気でした。
 その営業の担当者から聞いたところ、販売手数料および解約返戻金競争で利益は低いし、純粋な生命保険としては今一つですし、販売していてあまり気分の良くないものだと述べていました。そういえば彼女はあまりこの手の保険は私には勧めていなかった気がします。要するに利益なき繁忙で保険会社も困る、節税効果と言って必ずしも実現せず経営者にも効果が怪しく、販売代理店以外は誰も得をしないものだったと思います。典型的日本企業の利益なき繁忙だったわけです。

 

    2.待ったの内容

 

 ざっくりいうと国税庁から示された新しい通達は解約の際の返戻金が85%を超える保険について約40%程度が経費となる(最初の10年は20~30%程度)というものです。これは以前の契約には遡及しない(以前に契約した保険はそのまま)といった玉虫色のモノとなっています。もしかすると、既契約にも波及するのではないかと予想していた保険会社にとっては意外に厳しいものでなかったので安心したと保険会社の担当者は言っておりました。本当かよくわかりませんが、保険代理店には国税OBの税理士も多いのである程度忖度したのではないかと雑誌の記事などにはなっていました。多分ないとは思っていましたが遡及、いわゆる過去に契約した保険契約にこの新しい通達が反映されることはないうのは安心した方は多いと思われます。

 こういった返戻金での保険の節税効果については以下のブログで以前詳しく述べているので参照していただきたいのですが、経費として認識した保険料は保険金が返戻されたときは益金(収入)とされますから正確には「繰延効果」であって「節税」ではありません。

http://ta-manage.com/blog-cat/%E4%B8%80%E4%BA%BA%E7%A4%BE%E9%95%B7%E3%81%AE%E7%A8%8E%E9%87%91/

 長い目で見ればほとんどだれも得をしない仕組みが無くなってよかったかもしれません

 

 

    3.経営者は生命保険をどう考えるべきか?

 

 保険会社の担当者は今後は怪しげな節税効果ではなく真面目に経営者にもしものことがあったらー死亡、要介護状態、三大疾病などーの保障を販売していきたいと答えていました。私はこのような保険は大抵全額損金ですし特にオーナ―社長はある程度は考えたほうが良いかとは思われます。ただし、保険で100%ヘッジしようと考えるよりも、自分の健康管理をきちんと行い、やたらと保険料に使うのでしたらそちらに使ったほうが望ましいと思います。

 私事ですが私は7年前くらいに脳梗塞の軽い症状で救急車で運び込まれたことがあります。その際は今より10㎏以上太っていました。それからいろいろと試したのですが、3年前パーソナルトレーニングを開始してダイエット&トレーニング始めました。「自分にコミットする」といった短期集中型ではなく、ある程度は会食などももたしなみながらもトレーナーさんと打ち合わせしながらやっていく方式でしたが、3か月で約10kg痩せました。あまり、無理をしていなかったのと現在もパーソナルトレーングを継続しているのでリバウンドもなくほぼキープしています。たまに暴飲暴食をしてトレーナーさんに叱られたしますが。

 個人的には生命保険料を全額損金にするくらいでしたらこういったトレーニングも損金計上がリスクなくできるほうが、増え続ける医療費なども考慮すると意義のあることだと思います(注:一人社長のトレーニングをそもまま経費とするのはリスクがあると思います)。

 

 

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個人事業主と法人どっちが得?

2019.04.10



 

    1.開業相談でよく聞かれること

 

 東京地方は春先で気温の変化が激しくて朝は比較的ひんやりしているのですが、昼はぽかぽか、また夕方くらいから冷え込んでくるという感じでなんとなく体がつらいです。皆様もいかがお過ごしでしょうか?
 さて、新年度なのか「令和」が近いせいなの開業の相談を最近よく受けます。そこで多い質問の一つに「法人で始めたほうがいいですか?それとも個人で始めたほうがいいですか?」というものがあります。一般的なお答えとしては「小さく始めて大きく育てる」が良いとおもうので個人事業主から始めることをお勧めしています。よく、税金は法人と個人どちらが得ですかとも聞かれるのですが、創業時はほぼ99%の方は税金なんて気にせず、とりあえず売上を上げて利益をっだせる体制になってほしいと通常答えしています。税金は売上上げて利益が出て初めて考えればよいと税理士ながら思います。ただし、例外はいくつかあります。

 

    2.一般的に法人を設立したほうが良いタイプ

 

 最初から大きな夢を持ち適当に資金もある方は個人事業主のステージなどはすぐに卒業するでしょうからさっさと法人をゼロから立ち上げたほうがスムースです。多分それでも最初の一年くらいは個人事業主である方が多少税金は得になる可能性は高いとは思われますが、このタイプの方は最初はチアチマとした節税などは考えずにビジネスに集中してほしいものです。うまく軌道に乗ってそれから税金のことを考えるでかまわないと思います。ただし、一方(別に宣伝ではないですが)このタイプは最初から顧問税理士は付けて大きな落とし穴にははまらないように見てもらったほうがよいと思います。資金繰りと多少税金の落とし穴はあるのでそこは見てもらった方が良いかと思います。ここでは詳細に述べませんが、例えば大きな投資をする場合はその投資にかかる消費税の還付の問題が生じますのでこのあたりは税理士に相談する必要あります。

 もう一つは法人、それも上場企業レベルを顧客に持ちたい場合です。誰でも知っているような著名人は別かもしれませんが、基本的に法人であることは取引の信用として最低条件になっています。したがって、法人設立は必要です。たまに合同会社の方が設立費用が安いので(ざっくり株式会社30万、合同会社15万です)、そうしたいという方いらっしゃいます。海外の親会社がある節税会社などを除けば、「設立費用を節約した小さな会社です」と言っているようなものですから、このような法人を相手にしたいのでしたら株式会社の設立費用は必要経費と割り切ったほうが良いと思います。

 

    3.税金上法人を設立したほうが良いタイプ

 

 所得(売上から経費、控除を引いた金額)が330万を超えたあたりが所得税率税率が20%になり中小企業の法人税率15%(ただし所得800万まで)考え始めるころといえるかと思います。ただし、個人の申告であれば税理士雇わなくても十分可能だと思いますが、法人を設立すると通常税理士を雇わないといけません。社会保険も加入義務が出てきますし結構面倒です。法人設立をしていただくと顧問も増えて自分としては良いのですが、この程度だとお客様にとっては手間と顧問料を考えるとたいして得にはならず、どちらかというと個人事業主のままをお勧めしています(2.の一般的に法人を設立したほうが良いタイプを除く)。

  一方、中にはコンサル業など無形のサービスを売る業種があります。この場合一般的には計上する経費がほとんどないですから、ある程度売上が上がっていればそれがそもまますべて利益(所得)になってしまいます。この場合最大の経費は社長の報酬となり、かつ社長の報酬に給与所得控除という経費が使えるので、ある程度計算できる顧客先などあれば最初から法人にするというのはありです。このケースは税金目的ですから相手が上場企業レベルでもなければ合同会社でも構わないわけです。

 

    4.なぜ年商1000万を超えたら法人にしたほうが良いか?

 

 一般的に言われる年商1000万を超えたら法人設立はなぜなのでしょうか?これは消費税の問題があるかと思われます。現在売上1000万以下であれば免税事業者として消費税の納付義務はありません。しかし1000万超だとその翌々年から消費税の納付義務が生じます。例えば消費税の簡易課税を選択してその他のサービス業だと1000万を超えると(計算の都合上1000万とすると)1000 x8%x50%=40万の消費税納付義務が生じます。しかし、翌々年までに法人を設立すると、設立の年と翌年は消費税の納付義務は一般的に生じません(例外はあり)。このあたりが法人設立の理由かと思われます。ただし、税務当局側もこの免税事業者の穴はふさごうと考えていますのであまり長くはもたない手法かもしれませんね。

 

 

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消費税軽減税率におけるトホホな話

2019.03.20

  • 1.消費税増税よりもっとやめてほしい軽減税率
  • 2.軽減税率Q&Aのトホホな感じ -飲食料とは・・</li >     
  • 3.軽減税率Q&Aのトホホな感じ -イートインの話
  •  

    1.消費税増税よりもっとやめてほしい軽減税率

     

     10月から消費税が10%にあがります。うれしい話ではありませんし、税理士としては消費税の計算が8%と10%が混じって面倒というのがあります。ただ、日本の財政状態を考えれば仕方がないかなとは思っています。しかし、ここで現れたのが軽減税率の話です。生活に苦しい人にとって必需品である食料品だけは消費税を据え置くということですが、個人的には軽減税率導入のコスト>軽減税率によるベネフィットのような気がしてなりません。小売業の方と実は税務署の方も大きな迷惑なのではないかなと思われます。

     私も確定申告が終わって軽減税率のQ&Aをパラパラと読んだのですが印象としてはトホホな感じで税務当局の方も真面目に考えつつもトホホな気持ちになったのではないでしょうか?

     

    2.軽減税率Q&Aのトホホな感じ -飲食料とは・・ 

     

     良く言えば国税庁から出されている軽減税率のQ&A、非常に丁寧に書かれています。ただ、読むとなんだか自分が小学校のころの「学校のきまり」のような印象を受けました。少しそのトホホな例を挙げてみます。

     まず軽減税率の対象となる「飲食料品」の範囲は何かという話です。真面目な話だけど消費者として「勘弁してよ」と思うのはみりんと栄養ドリンクです。みりんは酒税法の対象なので「飲食料品」ではなく10%の消費税が課されますが、みりん風調味料は酒税法の対象ではないので8%の食料品となります。もっと厄介なのは栄養ドリンクで医薬品等に該当するものは10%で該当しないものは8%の軽減税率が適用されます。素人的には「医薬部外品」は「部外品」なので医薬品ではないかと思っていたのですが「医薬品類」には該当するので軽減税率の対象にならない・・そうです。

     なんだか笑えるのが生きた牛や豚は軽減税率の対象になるかというQ&Aですが、その販売時点では「食品」でないので軽減税率の対象にならないと大真面目に書かれています。一方「生きた魚」についてはすぐ食用になるので「食品」で軽減税率の対象になるのですが、生きた魚でも熱帯魚は観賞用と考えられるので軽減税率の対象にならないと書かれています。熱帯魚を買って「俺は食べるんだ!」と主張する方がいるのでしょうか?生きたどじょう買ってきて少し水槽で観察した後、柳川なべとかで食べる人はどうなの?とかつまらない突っ込み入れたくなりますが。

     

    3.軽減税率Q&Aのトホホな感じ -イートインの話 

     

     

     もう少しトホホ感が強いのはイートインとテイクアウトの話です。これについてはテイクアウトとイートイン両方できる店では購入時にどちらか確認すればそれでよいということで落ち着いたようです。テイクアウトだといって店内で食べてもきちんと購入時に確認している限り、特に店側にお咎めはなしということです。「これで大手をふってイートインのつもりでも、テイクアウトと言ってやれ!」とお勧めはしませんが。

     もう少しややこしいのがスーパーですが、さすがにレジで弁当買っていたらイートインですかテイクアウトですかと聞く必要はないようです。理由としては持ち帰りの方が原則的な行動だろうという解釈です。ただし、「イートインコーナーでは飲食禁止」(それだと何する場所なのかしら?)または「イートインコーナーで利用する場合はお申し出ください」等の掲示をするとのことです。あくまでも個人的な意見ですが、なんとなく国税当局も「まぁ適当にやってくださいよ・・」といった感じがうかがえました。

     なんだか小中学校のつまらない校則とそれを破ろうとする小中学校生徒のような関係が起こりそうな気がする軽減税率の導入です。

     

     

     

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小さな会社の社長の給料と社会保険の話

2019.03.13

 


 

    1.確定申告シーズン

 

 ちなみに私は一般的な確定申告はあまり積極的に受けていないというお話をしました。それでも期限があってある程度は集中するのでそれなりにプレッシャーは感じる時期ではあります。ただ、それも私の場合はほぼ終わりになりました。ちょうどこの時期は天候が不順で体調が悪くなりがちで本当に気は使います。ただ、このシーズンが終了するとにわかに周りは春めいてきてよい季節になってきます。花粉症の方にとっては悪夢のような季節とはお聞きしますが。

 さて、確定申告でたまにお話しをお聞きするのが国民年金免除を目指す方々です。個人事業主の方などはざっくり所得が約100万程度以下だと(家族構成等によって異なります。詳しくは厚生労働省のHP等ご参照ください)国民年金の支払い免除が申請できるようです。あまり興味がないので細かいこの仕組み自体は勉強してませんが、お客様から頼まれることはあります。当然、だからと言って適当に経費をねつ造するわけにはいきませんが、多少できる範囲でご協力はしています。確かに実は消費税などよりも社会保険料の値上げの方がはるかに家計に響いていて、なぜ「社会保険料値上げ反対」の声は消費税よりはるかに小さいのか、野党などもあまり騒がないのは不思議です。

 

    2.小さな会社の社長の給料

 

 小さな会社の社長の給料を決める際にはだいたい給料が600万少し超えるくらいまでだと住民税も入れて税率20.42%なので多少法人税率(実効税率)の21.4%(所得400万以下)より安いので税金的にはオトクということになります。ただややこしいのはここに社会保険料の負担が加わることです。健康保険の料率が11%程度、厚生年金が約18%(両方とも会社負担も含む)ですから簡単に言うと社長の給料を高くすれば高くするほど(会社と社長の懐を一緒とすると)短期的に出ていくお金は多くなります。ですからあまり税金のことばかり見て社長の給料を考えるのはナンセンスです。純粋に経営的、資金的な面から考えたほうが良いと思います。
 ただ、よりややこしいのは特に一人社長などだと厚生年金・健康保険(以下「厚生年金保険」)に入りたがらない方が多いということがあります。なぜなのでしょうか?

 

    3.一人社長の社会保険

 

 たまに従業員がいない(または配偶者だけ)ので国民健康保険と国民年金でよいと思っている方がいらっしゃいますが、法人になった以上厚生年金保険の加入義務はあります。ただ、社会保険事務所も従業員のいない会社についてはあまりうるさく言ってこないのでまぁそれでいいかという感じなのだと思います。ただ、なぜ厚生年金保険の加入をしないのかとお聞きすると保険料が高いからという回答です。本当でしょうか?

 国民健康保険の場合11.2%(東京、介護所得割有)でこれに均等割り51000円x加入者の数、15600円x40歳以上の加入者の数が加わりますから協会けんぽの11.47%よりおそらく料率は高いです。しかし、大きく異なるのは厚生年金で国民年金だと16340円x加入者数な年金負担が厚生年金だと約18%で非常に負担は重くなります。実は厚生年金保険料の負担が重いと感じる部分は年金だったわけです。

 一応政府の言葉を信じれば厚生年金は将来多少払った部分より多く戻ってくるものですし、負担している社長様が不幸にも亡くなられた際には遺族年金という形で無税で支給されます。また、100%会社負担の部分は会社の経費、個人の分は所得控除取れます。実は巷で売られている節税保険商品などよりも、厚生年金保険は(あくまでも政府が信用できることが前提ですが)よい商品です。

 なんとなく現状の政治家や厚労省の醜態をみると年金を納めるにも反感を抱くのは理解できるのですが、資金繰りが厳しくて社会保険料の負担ができない場合を除けば、普通に厚生年金保険に加入してやっていただきたいと思われます。

 

 

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個人事業主の「これ経費になるの」という話

2019.02.27


 

 

 

    1.確定申告前のよくある話

 

 確定申告でこのシーズンになるとよくあるお問い合わせが「これ経費になるの」という話です。初めてお会いする方で豪のモノだと外食すべて「福利厚生費」で松屋の牛丼の領収書半券とか、スーパーで購入した肉や野菜が書いてあるレシートが会議費(家族会議かしら?)とか計上する方がいらっしゃったりします。

 これは言うまでもなく基本的に家事上の経費でありこれは事業の必要経費にはいれることはできません。ただ、本当に牛丼大好きなお客様がいて牛丼をかっ込みながら商談を本当にしたならば会議費として計上は可能だと思いますが、福利厚生費という科目から本人が楽しみで(または単にお腹がすいて)召し上がったのでしょうからこの場合は経費になりません。スーパーのお買い物も大事なお客様を家でもてなすための特別な買い物であれば話は別ですが、晩御飯をたべながらの家族会議のおかずは経費にはならないでしょう。

 簡単に言うと明らかに事業とは関係ない個人的な経費(家事上の経費)は事業の必要経費として認められないわけですが、ある程度個人的な使用と混じっているもの(家事関連費9、例えば自宅兼事務所の家賃などはよく迷う部分かと思われます。こういった経費になるかならないか基本は何なのでしょうか?

 

    2.家事上の経費とは

 

 所得税法45条①において「家事上の経費及びこれに関連する経費で政令で定めるもの」は必要経費に算入しないという規程があるのでこれですべて必要経費と認められないものは定められています。ここで「政令で定めるもの」として所得税施行令96条で定められているのは家事関連費、いわゆる家事と事業両方にかかわりのあるものについてです。この条項を簡単に言うと大部分は事業用に使用していて区分ができるもの、また記録によって事業に必要な部分を区分できるもの以外は必要経費ではないと実はかなり規程的には厳しく書かれています。したがって、家事用か事業用かあいまいなものは本来的にはきちんと疎明できるようにしておかなければならないわけです。

 「区分ができるもの」と法律によって参照されている政令に明記されているので、もし何も記録・根拠がなく、税務署に指摘された場合はどんな税理士も旗色が悪いので「そこをなんとか・・・・」という程度の話ししかできないことになるわけです。

 

    3.ではどうすればよいか?

 

 家事関連帆としてよく例としてあげられるのが自宅兼事務所の家賃でこれは面積比で割ればよいと大抵の本にも記載してあります。車関係の費用としてはきちんと走行距離を記録しておいて事業でいった距離については記録を残しておき距離で按分することなどがあげられます。前者については最初に割合をいったん決めてしまえばあとはそれを継続的に使っていけばよいかと思いますが後者の場合、相当マメな方でないと難しい気はします。

 そこで出てくる基準が半分基準で、ざっくり半分を事業必要経費、半分を私的経費としてやるやり方です。しかし、この方法は少なくとも法的根拠は何もないやり方です。ただ、自分を含めて他の税理士などに聞いても半分必要経費にしていて税務署から指摘を受けた方は聞いたことはありません。国税不服審判所の審判例などを見ても割合の争いは(私の調べが足りないかもしれませんんが)見た覚えはありません。個人的な感情としては相当多額な経費な場合峻別はきちんとやってほしいですが、少額なものについては半分計上でかまわないではないかとは思っています。

 私の結論としては家事関連費については記録などを付けて区分できるならばそれをできる限りやってくださいということです。確かに家事と事業用両方使っているけど区分がやや面倒なものは半分基準などで挙げていただいてもよいかと思いますが、運悪く税務署に指摘された場合は旗色は悪いということは理解いただければと思います。

 

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法人節税保険販売中止の衝撃

2019.02.20



 

    1.小さな法人と節税

 

 自分のサラリーマンの時代を振り返ると税金も何百万と実は毎月の分を累積するととられていたはずなのですが、やはり源泉徴収で天引きされているとあまり税金のことは考えなかった気がします。個人事業主でも士業などですと報酬を頂く際に約10%~20%源泉徴収で天引きされるので確定申告の際は戻りになることが多くあまり税金の負担は強くありません。しかし、法人を設立するとその際に百万単位で税金を払うと最初は結構ショックを覚えるものだと思います。私も自分の設立した法人がある程度軌道に乗ってきたのはいいですが、いざ申告をして税金を納める際には軽いショックを覚え、一方自分も器が小さいと実感してしまいました。そういった意味で法人保険などで節税したいと思うのは心情的には理解できます。

 法人保険で節税効果が高いと思われているものについて今回金融庁から指導があり、お咎め受けるとやばいということでこのたび保険会社が一斉に販売を止めると先日発表しました。業界ではちょっとした騒ぎになっています。

 

 

    2.法人節税保険とは

 

 この法人節税保険は基本オーナー社長向けのプログラムです。少し保険会社のセールストーク的にざっくり仕組みを申し上げると、毎月の保険料は最終的に経費となり(一部の期間は当初半額)節税ができ、かつ払い込んだ保険料は解約時にほぼ全額戻ってくる、かつ途中で社長にもしものことがあった場合は規程の保険金が払われるというものです。これだけ聞くと素晴らしいものだと思われるでしょう。顧問税理士も勧める方は方は多いです。その理由としては確かに場合によってはお客様にとって節税になること、税理士も保険契約の際には代理店手数料が入ることがあるかと思います。

 私も大手生命保険会社の担当者は私の娘くらいの女性でなんとなくけなげで応援したい気持ちがありますし、外資系保険会社の営業マンの方にはいろいろとお客様の紹介などでお世話になっているので心情的には保険を販売したい気持ちはありますが、ただ、一方で自分のお客様に不利なものや過大なリスクを負わせるようなものは提案できませんから優先順位的にはお客様の側になります。

 ただ、誤解を避けるために申し上げると保険料は経費になり確かにその時期は節税になりますが、保険金が戻ってきた際には収益になりますから、税率が一定ならばその部分税金がかかりほぼちゃらです。つまり、払う税金の額はほぼ一緒で単に「税金の繰延」ができるにすぎません。ただし、ここでオーソドックスな手法として代表者の退職金を保険金にぶつけて利益ゼロにして税金がかからないようにするということがとられます。

 

    3.法人節税保険の欠点

 

 別に大きな問題のある保険商品であるとまでは思いませんが、限られた方にのみ適した保険商品だと思っています。一つ目として実際に経費としてお金が出ていってしまうということです。かなりの多額のお金が出ていってしまいますから資金繰りが厳しくなるわけです。したがってどんどん会社を成長して大きくしたいという方には勧めません。このような方は資金需要に常に備えなければいけません。積み立てた保険料の範囲で借り入れができると保険会社は言いますが、ある程度期間経過しないとその額も極めて少額です。

 2つ目は解約して(解約返戻金)がほぼ100%近く戻ってくる期間は非常に短いということです。きめられた時に保険を解約しないとどんどん返戻率は下がってしまいます。解約すると保険金には税金がかかりますから退職など多額の経費が掛かる時期と合致しないとこの保険にはいった意味はほとんどありません。

 ということで私が勧めた例としてはある年齢で引退すると決めているある飲食チェーンのオーナーくらいです。かなりキャッシュフロ―も安定して、現金商売、人生設計で引退、息子に継承する時期もきまっているというのでお勧めしました。キャッシュに余裕が結構あって、引退時期も決まっている方、なかなかいないですよね。

 

    4.今後の動向

 

 生命保険会社の法人保険を扱っている部門には大打撃かとは思います。とりあえず2月中は募集をしているようなので最後の取り込み時期とばかりに結構忙しそうです。ただ、よく考えてみると「保険で節税」、本来の機能からは乖離している気がします。保険会社も法人オーナーの保険に関して本来の姿に戻ってよい商品開発してほしいものですね。

 

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